この演習では、EJB 実装設計サブパッケージをモデル化します。このサブパッケージは、アプリケーションのデータを保持するドメイン・モデルを備えた Enterprise JavaBeans (EJB) レイヤーをモデル化したものです。EJB レイヤーは、itso.ad.business レイヤーのビジネス・ロジックを実装します。
EJB 実装設計サブパッケージは、次の表の 3 つのサブパッケージに分割されます。
パッケージ | 説明 |
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model | このサブパッケージは、永続的アプリケーション・データを示すドメイン・クラスを表します。モデル・サブパッケージには、分析モデルで定義した Customer クラスおよび Account クラスが含まれています。 |
to | このサブパッケージには、モデルの設計レイヤー間で情報を抽象化する転送オブジェクトが含まれています。この転送オブジェクトは、Customer クラスおよび Account クラスによって実装されるインターフェースです。 |
facade | このサブパッケージには、PiggyBank オンライン・バンキング・システム用のビジネス・ロジックの実装が含まれています。セッション・ファサード (facade) には、PiggyBank ユースケース・モデルで記述された残高表示、振り替え、および小切手換金操作などの機能タスクを定義した PiggyBankController クラスが含まれています。 |
この演習では、Customer および Account ドメイン EJB クラスとそれらのインターフェースを作成します。また、framework パッケージに IAccount および ICustomer インターフェースを作成します。
Customer および Account Enterprise Bean は、PiggyBank 設計モデルのドメインを形成し、アプリケーション・データを保持するために使用されます。Customer クラスおよび Account クラスは、PiggyBank 分析モデルで識別した 2 つの同じクラスから派生しています。 設計時に振り替えデータまたは小切手データを保持しないように決定したため、永続可能な Transfer および Check ビジネス・オブジェクトを作成する必要はありません。
カスタマー・エンティティー EJB の作成が完了しました。作成した図は次のようになります。
永続エンティティー EJB モデル図の作成が完了しました。Customer および Account Enterprise Bean の getData 操作は、直前の演習で作成した転送オブジェクト・インターフェースを返すことに注意してください。作成した図は次のようになります。
転送オブジェクト Enterprise Bean は、PiggyBank 設計モデルのレイヤー間でデータを転送するために使用されます。PiggyBankEJBCustomerTO および PiggyBankEJBAccountTO は、フレームワーク・コンポーネント・レイヤーで定義した ICustomer および IAccount インターフェースを実装します。
作成した図は次のようになります。
作成した図は次のようになります。
ファサード・コンポーネントは、永続アプリケーション・データをビジネス・ロジックから分離します。ファサード Enterprise Bean は、PiggyBank 分析モデルで識別したコントロール・クラスから派生する PiggyBankController クラスによって定義されています。
itso.ad.business コンポーネント・レイヤー・ファサードのモデル化が完了しました。作成した図は、次のようになります。
継続する場合は、『演習 3.7: EJB 委譲コンポーネント・サブパッケージの作成』に進みます。