この演習では、PiggyBank オンライン・バンキング・システムにおける重大なユースケースを識別します。このユースケースでは、PiggyBank アプリケーションで実行される機能タスクを記述します。
このユースケースでは、アプリケーションのユーザーが実行する最も基本的な機能タスクを定義します。PiggyBank オンライン・バンキング・システムでは、顧客は自分の口座の残高を表示でき、ある口座から別の口座への振込ができます。小切手を換金できるのは出納係だけですが、システムではその取り引きが有効であることを検査する必要があります。
ユースケース図を作成するには、最初に機能領域を識別する必要があります。すべてのユースケースはバンキング・アクティビティーと関連しているので、機能領域は「口座処理 (Account Operations)」と呼ばれています。
これで機能領域ができています。機能領域は、ユースケース・モデルの最も基本的なビルディング・ブロックを表します。これで、機能領域をユースケースで取り込むことができます。
機能を識別した後で、ユースケースをインポートし、ユースケース・モデルの構築を開始できます。
ユースケース・モデル・テンプレートには、モデルに関する追加文書を提供する「«perspective» 概要」と呼ばれる概要パッケージが含まれています。このステップはオプションであり、モデルには影響しないとはいえ、PiggyBank オンライン・バンキング・システムにおけるアクターおよびユースケースを編成して文書化する必要があります。
プロジェクトの重大なユースケースを文書化することによって、このユースケース・モデルが読みやすくなりました。テキスト入力ツールを使用することによってタイトルを図に追加できます。これで、プロジェクトは次の図のようになります。
このモデルには機能領域が 1 つしか含まれていないため、「«ModelLibrary» ユースケース・ビルディング・ブロック」プロジェクトをプロジェクトから除去できます。この空のパッケージはもう不要であり、モデル階層を乱しています。パッケージを削除するには、そのパッケージを右クリックしてから、「削除」をクリックします。
これで、『演習 1.4: アクターの識別』の開始準備ができました。