要件収集段階が完了し、ユースケース・モデルでシステムの重要な詳細を収集すれば、プロジェクトは分析段階に進みます。分析段階のゴールは、モデル化するシステムの構造をさらに記述する分析モデルを作成することです。
分析モデルは、機能要件の論理実装を記述するシステムの高水準オブジェクト・モデルです。言い換えれば、分析モデルはシステムの基本構造を記述することによって、ユースケース・モデルを基礎としています。 分析モデルはアプリケーションの論理構造を表しますが、実装に関する情報は提供しないため、設計モデルの基礎と考えることができます。 分析モデルは、ユースケース・モデルに記述されたオブジェクトとプロセスを表しますが、PiggyBank オンライン・バンキング実装使用で使用されるハードウェアやソフトウェア・システムに関する技術情報は提供しません。
PiggyBank 分析モデルは、ユースケース・モデルが収集する静的情報と動的情報の両方を表します。この分析モデルは、PiggyBank システムの静的構造を記述するドメイン・モデルと、ユースケースの一時的な詳細をシーケンス図としてモデル化したユースケースの実現のセットから構成されます。 ドメイン・モデルは、ステレオタイプを使用して、コントローラー、境界、およびエンティティー・クラスと呼ばれるシステムの機能部分をモデル化します。これらのクラスは、クラスの構造と他の要素との関係を記述する図に含まれています。 ステレオタイプは、システムの実装を指定することなく、システムの実際のパートを記述します。分析モデルには、ユースケース内のイベントのフローを記述することによってユースケースを実現するシーケンス図が含まれています。ユースケースの実現は、システムのパートが特定のユースケースのコンテキストとどのように相互作用するかをモデル化します。
注意: PiggyBank 分析モデルを構築する前に、作成済みの PiggyBank ユースケース・モデルを直前のモデルにインポートして、必ず完全で正しいユースケース・モデルで分析モデルを開始する必要があります。PiggyBank ユースケース・モデルをインポートすると、直前のモデルが同じ名前で上書きされます。
ユースケース・モデルをインポートするには、「ユースケース・モデルのインポート (Import the use case model)」をクリックします。
このモジュールでは、PiggyBank オンライン・バンキング・システムの分析モデルを作成する方法について説明します。
特に、このモジュールでは以下の作業の方法について説明します。
このモジュールを完了するには、約 1 時間 30 分かかります。