この演習では、IBM® Rational® RequisitePro® 要求プロジェクトを開いて、PiggyBank ユースケース要求を表示します。この演習は、既存の要求プロジェクトを開いて要求を表示するのに Rational RequisitePro のインストールを前提としているため、オプションです。RequisitePro がインストールされていない場合は、演習 1.3 に進んでください。
前提条件: この演習を完了するには、Rational RequisitePro をインストールしておく必要があります。
Rational RequisitePro は、プロジェクト要求を編成し、成果物を伝達して、プロジェクト・メンバーと共同作業するために使用できる強力な要求管理ツールです。RequisitePro は、要求文書のコレクションを保管および管理するためにデータベースを使用します。これは構築するシステムに対するすべての要求情報の照会および分類、そしてプロジェクト要求をトレースするレポートや、影響分析、変更管理を評価するレポートの作成のためのデータベースとして使用することができます。
Rational Software Architect と Rational RequisitePro を統合すると、要求とモデル要素の間の関連を表示および作成できるようになります。完全に文書化されたユースケースおよび要求情報が含まれている既存の RequisitePro プロジェクトを開いて表示できます。ユースケースおよび関係を視覚化し、既存の RequisitePro プロジェクトから UML ユースケース・モデルにドラッグすることによってユースケース・モデルを構築できます。
この演習では、PiggyBank オンライン・バンキング・システム要件を記述しているユースケースを含む既存の RequisitePro プロジェクトを開きます。
要求プロジェクトが「要求エクスプローラー」ビューに表示されます。プロジェクトを展開して、要求情報を表示します。プロジェクトには、アプリケーションの機能領域を記述しているユースケースが含まれています。
「要求エクスプローラー」」ビューで、PiggyBank 要求プロジェクトは次の図のようになります。
関連した要求文書を表示するには、「ユースケース」を展開し、ユースケース文書をダブルクリックします。要求文書には、ユースケースと関連しているすべての背景情報が含まれています。
ユースケース図を作成するには、最初に機能領域を識別する必要があります。すべてのユースケースはバンキング・アクティビティーと関連しているので、機能領域は「勘定業務 (Account Operations)」と呼ばれています。
これで機能領域ができています。機能領域は、ユースケース・モデルの最も基本的な構築ブロックを表します。これで、機能領域をユースケースで取り込むことができます。
機能を識別した後で、ユースケースをインポートし、ユースケース・モデルの構築を開始できます。
ユースケース・モデル・テンプレートには、モデルに関する追加文書を提供する「≪perspective» 概要」と呼ばれる概要パッケージが含まれています。このステップはオプションであり、モデルには影響しないとはいえ、PiggyBank オンライン・バンキング・システムにおけるアクターおよびユースケースを編成して文書化する必要があります。
プロジェクトの重大なユースケースを文書化することによって、このユースケース・モデルが読みやすくなりました。テキスト入力ツールを使用することによってタイトルを図に追加できます。これで、プロジェクトは次の図のようになります。
このモデルには機能領域が 1 つしか含まれていないので、「«ModelLibrary» ユースケース構築ブロック」パッケージをプロジェクトから削除できます。パッケージを削除するには、そのパッケージを右クリックしてから、「モデルから削除」をクリックします。
続行するには、『演習 1.4: アクターの識別』に進んでください。