J2EE Request Profiler サンプルの操作

概要

このサンプルは、WebSphere Application Server バージョン 5.0 以降での J2EE Request Profiler の使用法を示します。 J2EE Request Profiler は、e-business アプリケーションの要求の代行受信ポイントからデータを収集するために WebSphere Application Server プロセス内に常駐するエージェントです。 J2EE Request Profiler は Agent Controller を使用してこのデータを外部化し、ワークベンチの「プロファイル作成」パースペクティブが提供する各種ビューでのレンダリングを可能にします。

1 台のマシンまたは複数のマシンの 1 つのクラスターの境界内で実行する分散 e-business アプリケーションのプロファイルを作成するには、J2EE Request Profiler のインスタンスを 1 つまたは複数使用します。 J2EE Request Profiler の各インスタンスは、内部にある WebSphere Application Server プロセスのプロファイル作成情報を収集します。 複数のアプリケーション・サーバー上の複数の J2EE Request Profiler に接続することにより、これらのサーバー全体でプロファイル作成データを収集できます。

接続する J2EE Request Profiler を選択したり、アプリケーション実行中のどのタイミングで接続するかを選択することができます。 J2EE Request Profiler を接続すると、その時点からアプリケーションのトレースが開始し、アプリケーションがモニターされます。 ホストの境界を越えてアプリケーションを実行した場合は、リモート・ディスカバリー・メカニズムにより、J2EE Request Profiler の他のインスタンスに接続されます。 これらのインスタンスは、WebSphere Application Server (バージョン 5.0 以降) を表します。 これらの WebSphere Application Server は、アプリケーションの実行に参加するサーブレットおよび Enterprise Bean をホストします。

注:

J2EE Request Profiler は EJB コンテナーおよび Web コンテナーに到着した要求からデータを収集します。 このデータ収集メカニズムにより、サーブレット、JSP、および Enterprise Bean 間の対話を表すシーケンス・ダイアグラムの作成が可能になりますが、アプリケーションのビジネス・ロジックを表さないアプリケーション・インフラストラクチャーのその他の成果物は無視されます。 収集されたデータにより、各プロファイル作成階層の特定レベル (モニター、ホスト、プロセス、およびエージェント) を表すために定義された複数の異なるダイアグラムを作成できます。 「プロファイル作成」パースペクティブの「シーケンス・ダイアグラム」ビューには、現在実装されている次のダイアグラム ・タイプが表示されます。

「シーケンス・ダイアグラム」ビューには、J2EE Request Profiler に接続しアプリケーションのモニターを開始した時点からのアプリケーションに関する詳細が表示されます。

内容

サンプルの内容は、WebSphere Application Server (バージョン 5.0 以降) の IBM Agent Controller、ワークベンチ、および J2EE Request Profiler を使用して、J2EE Request Profiler をモニターしたり、e-business アプリケーションの要求の代行受信ポイントから収集されたデータを表示するために必要な依存関係 (JAR ファイル) から構成されます。

要件

このサンプルを実行するには、WebSphere Application Server (バージョン 5.0 以降) が必要です。
注:
このアプリケーションは付属していません。

前提事項

ワークベンチを使用して J2EE Request Profiler に接続すると、Agent Controller がインストールおよび実行されます。

依存関係

このサンプルを実行するには、次の表にリストされた JAR ファイルが必要です。

JAR ファイル ファイルが含まれるプラグイン
hexr.jar org.eclipse.hyades.execution.remote
hcorrelation.jar org.eclipse.hyades.execution.correlation
hexl.jar org.eclipse.hyades.execution.local
sdrt.jar com.ibm.etools.pd.sd.runtime.sample
(archive\J2EERequestProfilerSample ディレクトリー内)

実行ステップ

このサンプルを実行するには、以下のステップに従ってください。

  1. WebSphere Application Server (バージョン 5.0 以降) を停止する。
  2. 必要な依存関係 JAR ファイルを、このプロジェクト (J2EERequestProfilerProject) から WebSphere Application Server の lib ディレクトリー (Windows の場合は x:\Program Files\WebSphere\AppServer\lib、UNIX の場合は/opt/WebSphere/AppServer/lib など) に追加する。
  3. WebSphere Application Server を開始する。
  4. ワークベンチの「プロファイルおよびロギング」の設定内でプロファイル作成を使用可能にする。
    1. ツールバーで「ウィンドウ」 > 「設定」を選択する。
    2. 「プロファイルおよびロギング」を選択する。
    3. 「プロファイル作成とロギング」ペインで、「プロファイルを使用可能にする」を選択する。
    4. 「OK」を選択して、変更を適用する。
  5. IBM Agent Controller サービス (Windows) またはデーモン (UNIX) を開始する。
  6. ワークベンチ内で「プロファイルおよびロギング」パースペクティブを開く。
    1. 「ウィンドウ」>「パースペクティブを開く」>「その他」を選択する。
    2. 「プロファイルおよびロギング」を選択する。
    3. 「OK」を選択する。
  7. J2EE Request Profiler プロファイル作成エージェントに接続する。
    1. ツールバーから「プロファイル」を選択する。 起動構成ウィンドウが開きます。
    2. 「構成」リストから「接続 - Java プロセス」を選択する。
    3. 「新規」をクリックして、新しい構成を作成する。
    4. 新規構成ペインの「名前」フィールドで、プロファイル構成の名前を指定する。
    5. 「エージェント」タブを選択する。
    6. 矢印キーを使用して、「エージェント」リストから「J2EE Request Profiler」を選択する。
    7. 「プロファイル」タブを選択する。
    8. 「実行ヒストリー」プロファイル作成セットを選択し、「編集」をクリックする。
    9. 「プロファイル・セットの編集」ダイアログで、「実行時間分析」を選択する。 右側ペインに「実行時間分析」オプションが表示されます。
    10. 「実行フローのグラフィック詳細を表示」を選択する。 このオプションを使用すると、複数のグラフィカルなプロファイル作成ビューを使用して、収集されたデータを調べることができます。
    11. 「次へ」をクリックする。
    12. プロファイル・セット・リストから「WebSphere J2EE」を選択する。
    13. 「終了」をクリックする。
    14. 「プロファイル」をクリックして、アプリケーションのプロファイル作成を開始する。
  8. 「プロファイル作成モニター」ビューで、プロファイル作成エージェントを右マウス・ボタン・クリックし、「モニターの開始」を選択する。 データが収集されます。
  9. WebSphere Application Server J2EE サンプル (ステートレス・セッション - 基本計算器など) を実行する。
  10. 「プロファイルおよびロギング」パースペクティブのいずれかのプロファイル作成ビューを開いて、WebSphere Application Server 5.0 以降の J2EE サンプルの実行によって得られたプロファイル作成データをリアルタイムで表示する。 ビューを開く手順は、次のとおりです。
    1. 「プロファイル作成モニター」ビューで、プロファイル作成エージェントを右マウス・ボタン・クリックし、「アプリケーションから開く」を選択する。
    2. リストされたビューの 1 つを選択する。
    注: アプリケーション・プロファイル作成および「プロファイル作成」パースペクティブのプロファイル作成ビューの詳細については、オンライン資料を参照してください (「ヘルプ」 >「ヘルプ目次」>「検索:」>「'アプリケーション・プロファイル作成パースペクティブ'」>「実行」)。
  11. 「プロファイル作成モニター」で「ビューの最新表示」ボタンを選択して、ビューを最新表示にする。



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