主要概念: 作業分野
作業分野は、プロジェクト全体の主要な「関係分野」の相互に関連する作業の集まりです。作業を作業分野にグループ化すると、主に「従来の」ウォーターフォール型手法の観点からプロジェクトを理解する場合に役立ちます。典型的な例では、分析と設計の作業には特定の要求作業を密接に関連付けて実行する方法がより一般的です。これらの作業を個別の作業分野に分割すると、作業を容易に理解できますが、スケジュール化は困難になります。

ツリー ブラウザで示した作業分野
ほかのワークフローと同様に、作業分野のワークフローも作業が半固定的に配列され、特定の結果を達成するために実行されます。「半固定的な配列」の性質を持つ作業分野のワークフローは、「実際の作業」をスケジュール化する場合に本当の微妙な違いを表現できないことが明確になります。このため、作業の随意性または実際のプロジェクトにおける反復の本質を表現することはできません。ただし、このワークフローはまだ、プロセスを小さい「関連分野」に分割して理解する方法として役に立ちます。
それぞれの「関連分野」または作業分野は 1 つ以上の「モデル」に関連付けられ、このモデルは関連する成果物で構成されます。最も重要な成果物は、各作業分野で作成される、ユース ケース モデル、設計モデル、実装モデル、テスト セットなどのモデルです。

個々の作業分野が、特定のモデル セットと関連付けられています。
各作業分野で、作業の概要も表現されます。作業の概要は、作業分野のすべての作業を、その作業を実行する役割と共に示します。成果物概要図も示されます。このダイアグラムは、その作業分野に関係するすべての成果物と役割を示します。

この例は、要求の作業分野での成果物概要図です。
成果物を「作業分野中心」の編成にすると、成果物セットの編成にした場合と少し異なる可能性があることを覚えておくと役に立ちます。この理由は単に、いくつかの成果物は複数の作業分野にまたがって使用されるため、作業分野中心の厳密なグループ化を行うと、統合されたプロセスの表現がより困難になるためです。ただし、プロセスの一部のみを使用する場合は、作業分野中心の成果物の概要がより役に立つ場合もあります。
反復、フェーズ、リスク、性能テストなど、プロセスの主要概念のいくつかはプロセスのさまざまなレベルで導入され、もっとも適切なプロセス要素に付加されます。いくつかの概念は、作業分野内の複数の成果物と作業を説明しているため、その作業分野に最も関連付けられています。

ツリー ブラウザで示した、概念とその編成の例
|