Faces アプリケーションの作成 : 概要

動的な Web アプリケーションの作成に利用できる Web 技術が幾つかありますが、JavaServer Faces を使用するとフォーム・ベースのアプリケーションが簡単に作成できます。幾つかのビューにより JavaServer Faces テクノロジーを Web アプリケーションに容易に実装することができます。ビューには、ページ・データ・ビュー (定義したデータ・ソースを表示します)、パレット・ビューの Faces コンポーネント・ドロワー (ページに UI コンポーネントを簡単に追加でき、データ・ソースを一緒に定義できます)、およびパレット・ビューのデータ・ドロワー (新規のデータ・ソースが定義でき、JavaBeans™ などのデータ・コンポーネントと関連レコード・リストをページにドラッグできます) などがあります。

Faces アプリケーションを作成する主要なステップを以下に示します。

  1. 動的 Web プロジェクトを作成します。Web プロジェクトはご使用のすべての Web アプリケーション・リソースのコンテナーです。(Faces JSP ファイルは、J2EE 1.3 または J2EE 1.4 動的 Web プロジェクトの中にしか格納できないことに注意してください。) なんらかの Faces リソースをご使用の Web プロジェクトに追加した場合、Faces のツールは自動的に使用可能になります。
    注: リレーショナル・データベースへのアクセスを可能にするサービス・データ・オブジェクト (SDO) データ・アクセス・フレームワークは、WebSphere® Application Server バージョン 5.1 またはバージョン 6.0 をターゲットとしている場合のみ有効です。SDO を使用しようとすると、ご使用のアプリケーションで適正なサーバーをターゲットにするようプロンプトが出されます。ご使用のアプリケーションが別のサーバーをターゲットにしている場合、データ・アクセス Bean をデータ・アクセス・メソッドとして使用する必要があります。
  2. プロジェクト内で Faces JSP ファイルを作成します。Faces JSP ファイルは動的 Web プロジェクトの Web ページになります。
  3. ご使用の Faces JSP ファイルにデータ・コンポーネントを追加します。パレット・ビューのデータ・ドロワーからコンポーネントをご使用の Web ページへドラッグします。 Java™ Bean や Web サービスのような一般的なデータ・コンポーネントを追加したり、関連データベース・レコードを追加したりできます。
    • 操作可能な関連レコード・コンポーネントには以下の 2 つがあります。
      • 単一の関連レコード: このコンポーネントは単一の関連レコードを戻し、レコードのプロパティーは、通常は入力コンポーネントまたは出力コンポーネントにバインドされています。
      • 関連レコード・リスト: このコンポーネントは関連レコードのリストを戻し、データ・テーブルまたは他のコンポーネントにバインドすることができます。JavaBean 配列からのエレメントも表示でき、JavaBean 配列にバインドすることもできます。
      関連レコードと関連レコード・リストを使用する利点は、リレーショナル・データベースの情報を検索、作成、更新、または削除することができること、および、オプションでこの情報をバインドし、エンド・ユーザーに表示することができることです。
    • Java Bean または Web サービスを使用したい場合は、これらの項目を ページ・データ・ビューやパレットのデータ・ドロワーからドラッグします。
    デフォルトでは、パレットからデータ・コンポーネントを追加すると、以下の 2 つのことが起こります。
    • データ・ソースが定義されます (ページ・データ・ビューに表示されます )。
    • 適切な Faces コンポーネントがページに追加され、定義済みのデータ・ソースと共に使用されます。

      これらの Faces コンポーネントは定義されたデータ・ソースにバインドされます。例えば、関連レコード・リストが使用されている場合、データ・テーブルを Web ページに追加することができます。関連レコード・リストが使用されている場合、コンポーネントのテーブルを Web ページに追加することができます。関連レコードの中の各フィールドはテーブル内の行として表示されます。各行に収められるコンポーネントは、追加されるデータの型や、Web ページ内での関連レコードの使用目的 (つまり、作成、更新、または表示のいずれのためか) に応じて決まります。

  4. パレットからページへ他の Faces コンポーネントをドラッグして、ページの設計を継続します。入力フィールド、コマンド・ボタン、ハイパーリンク、タブ・パネル、およびメディア・プレイヤーなどのコンポーネントをドロップすることができます。
    注: 以下のブラウザーでは Faces コンポーネントの表示がサポートされています。Microsoft® Internet Explorer 5.5 以上、Mozilla 1.3 以上、または Netscape 6.1 以上。
  5. 各コンポーネントのプロパティーを編集します。 Page Designer の「設計」または「ソース」ページ内のコンポーネントにフォーカスがある場合、そのコンポーネントで有効なプロパティーがプロパティー・ビューに表示されます。 パレットから直接 Faces コンポーネントを追加する場合、そのコンポーネントのプロパティー・ビューにある定義済みデータ・ソースにコンポーネントをバインドすることができます。
  6. クイック編集ビューを使用して、スクリプトされたイベントを Web ページに追加します。 例えば、ご使用の Faces JSP ファイルで Faces コンポーネントにアクションを割り当てることができます。
  7. Faces コンポーネントを使用してページを開発する場合、定期的に JSP ファイルをテストします。Faces コンポーネントは動的データを使用するため、プレビューするためにサーバー上で実行する必要があります。プレビュー・ページは (Faces JSP ファイルの下部のタブにある) それほど正確ではありません。
  8. サーバーで Web プロジェクトを実行します。プロジェクト・エクスプローラーで、ファイルを右クリックし、「実行」 > 「サーバーで実行」を選択します。ご使用の Web アプリケーションのテストとデプロイについては、サーバーの資料を参照してください。
実行時に、HTML およびフォーム・タグが生成されます。 Web アプリケーションがデプロイされた後、ユーザーは Web アプリケーションから直接データにアクセスし、操作することができます。

Faces Web ページで動的情報を表示する方法をさらに学習したい場合は、 以下のチュートリアルを実行してください。

チュートリアル :JavaServer Faces を使用した Web ページでの動的情報の表示

Faces Web アプリケーションのいくつかの制限を確認するには、『制限: Faces JSP アプリケーション』を参照してください。

関連概念
Faces コンポーネント
JavaServer Faces
SDO を使用した Faces コンポーネントのデータ・アクセス
関連タスク
サービス・データ・オブジェクト (SDO) を使用する Web プロジェクトのデプロイ
Web アプリケーションのアクセス先サーバー
Faces JSP ファイルのページ・コードの表示
関連資料
Faces コンポーネント参照
Faces コンポーネントの属性

関連情報

Web アプリケーション・ダイアグラムと Web ダイアグラム・エディター

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