WDO から SDO へのマイグレーション

WebSphere® Data Objects (WDO) リレーショナル・レコード またはリレーショナル・レコード・リストを使用した WebSphere Application Server V5.1 をターゲットとする Web プロジェクトでコードを作成した場合は、 これらのアプリケーションのターゲットを WebSphere Application Server V6.0 に変更すると、Service Data Objects (SDO) リレーショナル・レコード およびリレーショナル・レコード・リストを使用することになります。WDO から SDO へのマイグレーションは、 アプリケーションのターゲット・サーバーを WebSphere Application Server V5.1 から WebSphere Application Server V6.0 に変更したときに自動的に行われます。

ターゲット・サーバーを変更する方法は 2 つあります。
  • プロジェクトのプロパティー・ダイアログを使用してターゲット・サーバーを 変更することができます。 プロジェクト・エクスプローラー・ビューでプロジェクトを右クリックし、 「プロパティー」 > 「サーバー」 > 「ターゲット・ランタイム」を選択します。
  • J2EE マイグレーション・ウィザードを使用した J2EE マイグレーション中に、 別のサーバーを使用するようにアプリケーションのターゲットを再設定することができます。
    注: マイグレーションは、上位の J2EE 仕様レベルにしかできません。
ターゲット・サーバーの変更方法および J2EE マイグレーション・ウィザードの使用方法 のヘルプ・トピックは、Rational® Web Developer のオンライン・ヘルプにあります。

互換性の考慮事項

  • WDO アクセス Bean の公用アプリケーション・プログラミング・インターフェース (API) に 書き込まれたコードはすべて V6.0 でサポートされます (ただし、 インプリメンテーション・クラスは SDO ランタイムをターゲットとするように変更されています)。
  • WebSphere Application Server V6.0 で生成された 新規コードは WDO アクセス Bean を使用せず、代わりに純粋な SDO API 用のコードを生成します。
  • V6.0 をターゲットにしている間にプロジェクトに対して生成されたコードは、 再び V5.1 サーバーをターゲットにしてマイグレーションし直しても、そのサーバーでは稼働しません。
  • V5.1 用に作成されたコードは、 ターゲットを V5.1 サーバーにすることにより、上位にマイグレーションしたり 後方にマイグレーションすることができます。

WDO から SDO へのマイグレーションの後に型の衝突エラーが 発生することがある

WDO を使用するプロジェクトが SDO ベースのプロジェクトに マイグレーションされた後、SDO データを既存の WDO データのある既存の JSP ページに 追加すると、型の衝突エラーが発生することがあります。これは、既存の WDO アクセス Bean と独立型の SDO API の混合が原因です。例えば、JSP の Java™ ソース・ファイル上で次のような コンパイル・エラーが発生することがあります。
The import com.ibm.websphere.sdo.mediator.exception.MediatorException collides with another imported type
これらの型の衝突エラーは、以下のようにして訂正できます。
  1. 衝突する import 文を Java ソース・ファイルから除去する。前述の例を使用して、 次の import 文をソース・ファイルから除去する。
    import com.ibm.websphere.wdo.mediator.exception.MediatorException;
  2. その型を参照して完全修飾クラス名を使用する Java ソース・ファイルを変更する。前述の例を基に、 型 MediatorExceptioncom.ibm.websphere.wdo.mediator.exception.MediatorException に変更する必要があります。 例えば、
    catch ( MediatorException e1 ) {
    として書かれたソース・コードは、
    catch ( com.ibm.websphere.wdo.mediator.exception.MediatorException e1 ) {
    に変更する必要があります。

ターゲット・サーバーを V5.1 から V6.0 (WDO から SDO) に 変更した後の Web プロジェクトの変更

ターゲット・サーバーが V5.1 から V6.0 に 変更されると、自動的に以下の変更が行われます。

サーバー・ターゲットを V6.0 から V5.1 (SDO から WDO) に変更した後の Web プロジェクトへの変更

ターゲット・サーバー が V6.0 から V5.1 に変更されると、自動的に以下の変更が行われます。

アプリケーションの J2EE レベルを 1.3 から 1.4 に 変更した後の Web プロジェクトへの変更

サーバー・ターゲットを WebSphere Application Server V6.0 に変更することにより WDO から SDO にマイグレーションするために 発生する変更のほかに、アプリケーションの J2EE 仕様レベルを 1.3 から 1.4 に変更すると、 JavaServer Page (JSP) のタグ・ライブラリー (taglib) 参照が、 WDO、JSTL 1.0 タグ・ライブラリーから SDO、JSTL 1.1/jsp 2.0 タグ・ライブラリーを 使用するように更新されます。以下の表は、J2EE 1.3 から J2EE 1.4 に移動した場合の JSP taglib 参照の変更を示したものです。

表 1. J2EE 1.3 および J2EE 1.4 での JSP taglib 参照
J2EE 1.3 taglib (WDO) J2EE 1.4 taglib (SDO)
http://www.ibm.com/websphere/wdo/core http://www.ibm.com/websphere/sdo/core
http://java.sun.com/jstl/core http://java.sun.com/jsp/jstl/core
http://java.sun.com/jstl/fmt http://java.sun.com/jsp/jstl/fmt
http://java.sun.com/jstl/xml http://java.sun.com/jsp/jstl/xml
http://java.sun.com/jstl/sql http://java.sun.com/jsp/jstl/sql

親トピック: WebSphere Studio V5.1、5.1.1、または 5.1.2 からのマイグレーション

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