static アダプターの Java クラスの作成

static ログ・パーサーを作成する場合は、 アダプター構成ファイルの抽出、パーサー、フォーマッターの各コンポーネントの代わりに Java クラスを使用します。 static パーサー・クラスは、インターフェース org.eclipse.hyades.logging.parser.IParser を実装 する必要があります。 これを行うには、抽象クラス org.eclipse.hyades.logging.parser.Parser または org.eclipse.hyades.logging.parser.MonitoringParser のいずれかを拡張します。

Parser クラスの拡張

このクラスを使用する必要があるのは、static パーサーを作成して、更新されなくなったログ・ファイル を構文解析するか、コンテキストの実行中にログ・ファイルを 1 回構文解析する場合です。 このクラスを使用する場合は、「連続稼働」チェック・ボックスの選択を 解除してコンテキスト・インスタンスを構成する必要があります。

  1. import 文 import org.eclipse.hyades.logging.parsers.Parser; を追加します。
  2. 次のメソッドをクラスに追加します。

注: protected メソッド Parser.readALine() を、ログ・ファイルからのデータの 読み取りに使用することができます。このメソッドは、ログ・ファイルから行を読み取り、 ファイルの読み取り中にエラーが発生すると例外をスローします。例外には、読み取りが失敗した 理由が含まれます。エラーが発生するとヌルを戻す既存の readLine() メソッドは、 このリリースで推奨されなくなりました。

MonitoringParser クラスの拡張

このクラスを使用する必要があるのは、ログ・ファイルを継続してモニターできる static パーサー を作成する場合です。注: このクラスを使用すると、モニターが開始されたときにログ・ファイルが 存在しない場合でもログ・ファイルをモニターできます。 抽象クラス org.eclipse.hyades.logging.parser.MonitoringParser を拡張する必要があります。 このクラスは Parser クラスを拡張します。Parser クラスの説明と同じようにメソッド を実装しますが、以下のことに注意してください。

  1. import 文 import org.eclipse.hyades.logging.parser.MonitoringParser を追加します。
  2. 次の Parser メソッドをオーバーライドする場合、オーバーライドするメソッドによってスーパー・クラス の対応するメソッドが呼び出されるようにしてください。
  3. 戻すべき構文解析されたレコードがこれ以上無いことを 示すために parseNext() メソッドがヌルを戻す前に、そのメソッドに setEndOfFile() への 呼び出しを追加します。 これにより、次回 readALine() を呼び出したときに、ログ・ファイルが調べられるようになり、 ファイルが変更されたかどうか、および構文解析すべき新規レコードがあるかどうかが確認されます。
  4. static パーサーが、ログ・ファイルを簡単に構文解析できるフォーマットに変換するコマンド、 またはログ・ファイルを生成するためのコマンドを必要とする場合、setConfiguration() を呼び出した 後、setConverterCommand(String) または setConverterCommand(String[]) のいずれかの メソッドを使用して、static パーサーを MonitoringParser クラスに指定する必要があります。
    コマンドが、setConfiguration() の構成パラメーターで指定されたものと異なる名前のファイル にログ・データを書き込む場合、setFilename(String) メソッドを使用して、新規ログ・ファイル名 を MonitoringParser クラスに指定する必要があります。

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  1. org.eclipse.hyades.logging.parsers プラグインは、 org.eclipse.hyades.logging.adapter プラグインに対する依存関係をもつようになりました。
  2. readALine() メソッドを除いて、MonitoringParser クラスは、 ログ・ファイルへ直接アクセスすることはできません。Parser クラスの logFile メンバー を使用して現在ログ・ファイルから直接データを読み取っている static パーサーは、readALine() メソッド を使用するように変更する必要があります。

Java パーサー・クラスの作成およびテストが終わったら、 このクラスを参照するようにアダプター構成ファイルのセンサー・コンポーネントを構成することができます。 .

関連概念
Hyades 汎用ログ・アダプターの概説
共通ベース・イベント・フォーマットの仕様

関連タスク
ログ・パーサーの作成
static アダプターの作成
センサー・コンポーネントの構成

関連参照
アダプター構成ファイルの構造
アダプター構成エディター
正規表現グラマー