概要: PiggyBank オンライン・バンキング・システム

PiggyBank オンライン・バンキング・システムは、小規模個人バンキングおよび中小規模ビジネス機関である PiggyBank 用に作成されます。このシステムによって、PiggyBank の顧客は、自宅から自身の銀行口座にアクセスして、日常の銀行取引ができるようになります。PiggyBank には、多数の顧客がいます。各顧客は、1 つ以上の PiggyBank 口座を所有しています。CityBank は、主に大規模コーポレーションおよびその他の銀行と取り引きする地方商業銀行です。PiggyBank には CityBank の当座預金があるため、このオンライン・システムは、CityBank と連動する必要があります。

PiggyBank および CityBank が存在する架空の都市では、ドルが通貨として使用されています。通貨の最小単位は、1 ドルです。セントは使用されず、すべての取り引きにおいて端数は発生しません。

PiggyBank ホーム・バンキング・ユーザー 顧客は PiggyBank に新規口座を開設すると、PiggyBank ホーム・バンキング・システムにログインするための固有の名前とパスワード情報を含む情報パックを受け取ります。PiggyBank ホーム・バンキング・システムは Web インターフェースを使用しているため、顧客は、自宅およびその他のどのような場所からもインターネット・ブラウザーを使用して、このインターフェースに接続できます。このシステムでは、顧客は口座の差引金額の表示や振込などの銀行操作をオンラインで実行できます。

さらに顧客は、PiggyBank 出納係と対話して、小切手換金や払い戻し、振込などの共通取り引きを実行することもできます。PiggyBank は小切手の振り出しを行わないことに注意してください。PiggyBank の支店では、出納係は、Windows、Linux、および Java コンピューターなどのさまざまな Java 対応端末を使用します。 小切手を換金する場合、出納係は、グラフィカル・ユーザー・インターフェースを備えたファット・クライアント・アプリケーションを使用します。このアプリケーションは、CityBank が提供する Web サービスに接続した後に、所定の PiggyBank 口座に振込を行います。CityBank Web サービスは、小切手の有効期間を検査し、払い戻しを承認します。

顧客が自宅からバンキングを実行できるようにし、さらに、従来の出納係操作を自動化するために、PiggyBank には、完全なオンライン・バンキング・システムが要求されます。このシステムは、PiggyBank 顧客の要求を満たすよう十分に堅固であること、さらに、PiggyBank 顧客の増加に伴って容易に拡張できることが必要です。さらに顧客が、機密保護機能のあるブラウザーを使用して、オンライン・バンキング・システムにアクセスできることが必要です。PiggyBank の支店ではさまざまなタイプのコンピューターが使用されるため、システムがプラットフォームに依存しないことが必要です。

提案しているソリューションでは、Rational Software モデリング製品を使用して、システムの完全なモデルを構築します。システムのアーキテクチャーは 3 つのモデル・タイプ、つまり、ユースケース・モデル、分析モデル、および設計モデルを中心に設計されます。ユースケース・モデルは、オンライン・バンキング・システムの要件を収集し、アプリケーションのユーザー、顧客および出納係がシステムと対話する方法を定義します。この要件モデルが実現されて、新規システムが PiggyBank のニーズに対応する方法を表す分析モデルが作成されます。設計モデルは、最終アプリケーションの青図面を提供することによって、最終実装の設計に対応します。最後に、UML モデルをコードに変換し、アプリケーションのソース・コードを実装することによって、アプリケーションが実装されます。

モジュール 1: ユースケース・モデルの作成に進みます。

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