フィールドの操作

フィールドを使用して、ユーザーがデータベースに追加するデータの型を制御します。 フィールドで次の操作を実行できます。

各レコード タイプは、そのレコード タイプと関連付けられたフィールドを示すフィールド グリッドを持っています。フィールド グリッドを使用して、レコード タイプに新規フィールドを追加したり、既存フィールドのプロパティを修正できます。

Rational ClearQuest の各レコード タイプには、システム フィールドが含まれています。システム フィールドは、そのタイプのすべてのレコードに必要です。 システム フィールドは、フィールド グリッドではグレーで表示されます。

フィールドの追加と変更については、次の点に留意してください。

フィールドへのヘルプ テキストの追加

フィールド レベル ヘルプを Rational® ClearQuest® クライアント のユーザーに提供するには、フィールドにヘルプ テキストを追加します。ヘルプ テキストには、フィールドの説明や フィールドの使用法についての具体的な説明を記述します。Rational ClearQuest クライアント のユーザーは、 レコード フォームのフィールドを右クリックし、[ヘルプ] をクリックすると、 ヘルプ テキストを表示できます。

フィールド動作の定義

各フィールドは、1 つ以上の関連付けられた動作を持っています。 状態ありレコード タイプのフィールドには、状態ごとに異なる動作を定義できます。 たとえば、あるフィールドを、Opened 状態ではオプション、Resolved 状態では必須にすることができます。 状態なしレコード タイプのフィールドの場合、必要とするのは 1 つの動作のみです。

Rational ClearQuest ソフトウェアでは、次のフィールド動作をサポートしています。

動作
説明
必須
ユーザーは、レコードへの変更を適用する前に、このフィールドに値を入力する必要があります。 これを実行しないと、実行時確認エラーが発生します。 必須フィールドの名前は、レコード フォームに赤色で表示されます。
オプション
ユーザーは、このフィールドにデータを入力できますが、必ずしもそうする必要はありません。 [オプション] は、新規フィールドのデフォルト設定です。
読み取り専用
ユーザーは、フィールドの内容を表示できますが、変更できません。 フックを使用すると、[読み取り専用] フィールドを変更できます。
フックの使用
フィールドの権限フックを使用して、ユーザー アクセスのレベルを決定します。

デフォルトのフィールド動作の定義

フィールドのデフォルト動作は、特定の状態における動作を明示的に設定していない限り、すべての状態に適用されます。 また、レコード タイプに新しい状態を追加した場合も適用されます。

フィールドのデフォルトの動作を定義するには、動作グリッドで、目的のフィールドの [デフォルト動作] 列 (右側の最後の列) をクリックし、デフォルトとして使用する動作を選択します。

フックを使用しても、フィールドの動作を設定できます。 フックはスーパーユーザー権限で稼働するため、フィールド動作が読み取り専用に設定されている場合でも、いずれのフィールドも変更できます。

フィールドの変更

フィールドの一部のプロパティは、プロパティ ウィンドウで修正できます。それら以外のプロパティは、フィールド グリッドから直接修正する必要があります。

スキーマへのチェックイン後は、フィールドのデータ型や DB 列名を変更できません。 SHORT_STRING 型のフィールドの場合、[最大長] プロパティも変更できません。 これらのプロパティを変更するには、そのフィールドを削除し、同様なプロパティの新規フィールドを作成します。

フィールド名の変更

フィールドの名前は変更できますが、スクリプトでその名前を明示的に参照している場合は、新しい名前を使用するようにスクリプトを修正する必要があります。

フィールドに付ける名前に、データベースの製造元により予約されているキーワードを使用しないでください。 予約されているキーワードのリストについては、各製造元のマニュアルを参照してください。

フィールドの削除

フィールドの削除には次の制限があります。

フィールドを使用したレコードのリンク

フィールドを使用して、同じタイプまたは異なるタイプのレコードをリンクできます。 次の目的のために、レコードをリンクすることができます。

共通データを共有するためにレコードをリンクするには、REFERENCE 型または REFERENCE_LIST 型のフィールドを使用できます。 2 つのレコードをリンクする場合、REFERENCE フィールドを使用します。 1 つのレコードで複数のレコードをリンクする場合、REFERENCE_LIST フィールドを使用します。

たとえば、同じ顧客データを複数のレコードに対して入力することが必要な場合がこれに当たります (図 1 を参照)。

図 1. REFERENCE_LIST フィールドを使用する共通データの共有イメージは、参照リスト フィールドの使用を示します。

レコードのリンクによる親/子階層の作成

REFERENCE 型または REFERENCE_LIST 型のフィールドを使用し、同じタイプのレコードをリンクして親/子階層を作成できます。 たとえば、新規機能の追加を依頼する親レコードを、関連タスク (新規機能の記述や、新規タブのインターフェイスへの追加など) を記述する 1 つ以上の子レコードに関連付けることができます (図 2 を参照)。

図 2. 親/子階層の例イメージは、親レコードと子レコードの間の関係を示します。

詳細については、「フックの追加によるアクションのカスタマイズ」を参照してください。

参照リストはパフォーマンスに影響を与えることがあるので、 使用しすぎないようにしてください。フォームが表示されるたび、またはフォームの内容がデータベースから更新されるたびに (クエリーの結果グリッドで別の行を選択したときなどに)、そのレコードの内容全体がデータベースから要求されることになります。 次に、各参照リスト フィールドについて、フォームに表示されている参照レコードのすべてのフィールドを取得する後続のクエリーが実行されます。 フォーム コントロールでネスト レベルの深い属性を表示している場合は、すべてのデータが取得されるまでこの処理が繰り返されます。

フックの追加によるフィールドのカスタマイズ

フックにより、フィールドの動作をカスタマイズできます。 たとえば、新規レコードが登録されたときに常にフィールドのデフォルト値が割り当てられるようにスキーマをカスタマイズできます。

Rational ClearQuest ソフトウェアでは、次のようなフィールド フックが用意されています。

フィールド フックを定義するには、フィールド グリッドを使用します。

Rational ClearQuest のフックは、Rational ClearQuest API を使用するスクリプトを組み込むことによりカスタマイズできます。スクリプト フックの編集を終了した後、[フック] > [コンパイル] とクリックして、コードの構文をチェックします。

詳細については、「フィールド フック」を参照してください。


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