Rational UCM 統合の追加

Unified Change Management (UCM) 統合は、Rational® ClearCase® UCM プロジェクトとアクティビティを Rational ClearQuest® レコードにリンクさせます。

これは UCM-Rational ClearCase 統合とも呼ばれます。

UCM 統合には、次の手順が必要です。

Rational ClearQuest では、UCM をサポートする 2 つの定義済みスキーマが提供されます。 UnifiedChangeManagement スキーマと Enterprise スキーマです。 これらのスキーマのいずれかを使用するのが、UCM を実現する最も簡単な方法です。 スキーマの使用法については、「ClearQuest スキーマの操作」を参照してください。

また、 既存のスキーマに適切なパッケージを追加することで、そのスキーマに UCM サポートを追加することもできます。 ここでは、パッケージの追加による Rational ClearQuest と UCM の統合について説明します。これらのパッケージは、各手順で説明する順序で追加する必要があります。

注: UCM 統合により Rational ClearCase の作業が可能になりますが、 Rational ClearCase パッケージをこの統合に対して追加することは できません。Rational ClearCase パッケージは、ベース Rational ClearCase 統合のみに使用されます。この統合には、事前定義された Rational ClearCase ポリシーは設定されません。 ベース Rational ClearCase 統合を追加する操作手順については、 「非依存統合の追加」を参照してください。

Rational UCM とパッケージの統合では、次のステップをリスト順に実行することが必要です。各ステップについては、後続のセクションに説明があります。

  1. AMStateTypes パッケージの追加
  2. UCM のデフォルト アクションの設定
  3. UCMPolicyScripts パッケージの追加
  4. UnifiedChangeManagement パッケージの追加
  5. BaseCMActivity パッケージの追加 (オプション)
  6. スキーマ変更の保存
  7. Rational UCM の構成
警告: エラーの発生を防止するには、この順序でパッケージをインストールする必要があります。
注: AMStateType、UCMPolicyScripts、UnifiedChangeManagement、BaseCMActivity パッケージが既にスキーマにあり、これらを 新規レコード タイプに適用するだけでよい場合は、 「統合時のレコード タイプの有効化」を参照してください。

UCM 統合の設定と使用法の詳細については、 『IBM Rational ClearCase プロジェクト管理ガイド』を参照してください。

AMStateTypes パッケージの追加

  1. Rational ClearQuest Designer で、パッケージの追加先となるスキーマがチェックインされていることを確認します。 スキーマをチェックインするには、[ファイル] > [チェックイン] をクリックします。
  2. [パッケージ] > [パッケージ ウィザード] をクリックして、最新の [AMStateType] パッケージを追加します。 詳しい操作手順については、「パッケージのアップグレードの適用」を参照してください。

    AMStateType パッケージでは、状態タイプをマッピングし、デフォルト アクションが未定義の場合には、デフォルト アクションを定義する必要があります。

    UCM に 対して有効にするレコード タイプを選択し、[次へ] をクリックして [状態のタイプの設定] ウィンドウ を表示します。
  3. [状態のタイプの設定] ウィンドウで、スキーマの状態を UCM 状態のタイプに 次のようにマップします。
  4. 有効にしたレコード タイプごとに、状態タイプのマッピングを繰り返します。 [完了] をクリックします。

    Rational ClearQuest が自動的にスキーマを検証します。 検証ウィンドウに、デフォルト アクションを設定する必要があることが表示されます。

UCM のデフォルト アクションの設定

スキーマの状態遷移マトリックスは、 状態のタイプ モデルとして、Waiting 状態タイプから Ready、Active、Complete に至る UnifiedChangeManagement パッケージのパスを少なくとも 1 つ備える必要があります。 詳しくは、「Defect レコード タイプの状態遷移マトリックスを表示するには」と「パッケージの状態タイプ モデル」を参照してください。

スキーマの各状態 (UCM の Complete 状態にマッピングされた状態を除く) に、UCM の状態タイプ モデルにおいて、その状態から次の状態にレコードを移行させるデフォルト アクションを割り当てる必要があります。 詳しくは、「アクションとアクション タイプの操作」を参照してください。

デフォルト アクションを割り当てるには

  1. Rational ClearQuest Designer で [レコード タイプ] を展開し、次に UCM を使用可能なレコード タイプを展開して、その [状態遷移マトリックス] をダブルクリックします。
  2. [状態遷移マトリックス] で、状態を右クリックし、[プロパティ] をクリックして、その状態の [プロパティ] ウィンドウを表示します。
  3. [プロパティ] ウィンドウの [デフォルト アクション] タブで、状態のデフォルト アクションを選択します。状態遷移マトリックスで状態遷移に作成したアクションが [デフォルト アクション] タブに一覧表示されます。

    UCM モデルで、次の状態タイプにマッピングされた状態にレコードを移行させるアクションを状態ごとに選択します。 たとえば、Submitted 状態 (待機中) は、Assign デフォルト アクションによって Assigned 状態 (準備完了) に移行します。 また、スキーマに Closed 状態があり、それが Complete 状態タイプにマッピングされている場合、デフォルト アクションは必要ありません。

  4. [ファイル] > [チェックイン] をクリックして、スキーマをチェックインします。詳しい操作手順については、 「スキーマのチェックイン」を参照してください。

詳しくは、「アクションとアクション タイプの操作」と「パッケージの状態タイプ モデル」を参照してください。

UCMPolicyScripts パッケージの追加

  1. スキーマをチェックインして、[パッケージ] > [パッケージ ウィザード] をクリックし、最新の [UCMPolicyScripts] を追加します。 詳しい操作手順については、「パッケージのアップグレードの適用」を参照してください。
  2. [ファイル] > [チェックイン] を選択して、スキーマをチェックインします。
注: これらのフックの実行時にレコードを参照できないため、明示的にレコードの詳細を取得する必要があります。詳しくは、「エンティティとフック」を参照してください。

UnifiedChangeManagement パッケージの追加

  1. スキーマをチェックインして、[パッケージ] > [パッケージ ウィザード] をクリックし、最新の [UnifiedChangeManagement] パッケージを追加します。
  2. [ファイル] > [チェックイン] を選択して、スキーマをチェックインします。

BaseCMActivity パッケージの追加 (オプション)

BaseCMActivity パッケージは、スキーマに軽いアクティビティ レコード タイプを追加します。 そのまま Defect レコード タイプの代わりに使用して、統一変更管理 (UCM) に対応したり、新規レコード タイプとして作成できます。 このパッケージはオプションです。 より強力なアクティビティ トラッカーについては、 『IBM Rational ClearQuest Project Tracker ユーザーズ ガイド』を参照してください。

  1. スキーマをチェックインして、[パッケージ] > [パッケージ ウィザード] をクリックし、最新の [BaseCMActivity] パッケージを追加します。
  2. BaseCMActivity パッケージの状態タイプを編集します。 詳しい操作手順については、「パッケージのアップグレードの適用」を参照してください。
  3. [ファイル] > [チェックイン] をクリックして、スキーマをチェックインします。

スキーマ変更の保存

最新の UCM パッケージをインストールした後は、 次の処理を実行します。

  1. スキーマの変更を確認します。 詳しい操作手順については、「スキーマの変更の確認」を参照してください。
  2. [ファイル] > [チェックイン] をクリックして、スキーマの変更を保存します。詳しい操作手順については、 「スキーマのチェックイン」を参照してください。
  3. スキーマの変更を ユーザー データベースに適用するには、[データベース] > [データベースのアップグレード] をクリックします。「ユーザー データベースのアップグレード」を参照してください。

Rational UCM の構成

必要に応じて、 UCM アプリケーションを構成します。詳しい構成情報については、 『IBM Rational ClearCase プロジェクト管理ガイド』を参照してください。

関連概念
Rational ClearQuest 統合パッケージの概要
Rational ClearQuest 統合パッケージ

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