ベンダー デーモン

rational.exe または ibmratl.exe を使用してライセンスを追跡します。

ベンダー デーモンは、IBM Rational® が FLEXlm を 実装することで開発したプログラム (rational.exe または ibmratl.exe) です。ベンダー デーモンは、チェック アウトされたライセンス数とその保有者を記録します。 ライセンス キー ファイルの VENDOR 行を使用して、ベンダー デーモンのパスを指定します。また、VENDOR 行のベンダー デーモン パスの後に、オプション ファイルのパスを指定することもできます。VENDOR 行は次の構文を使用します。

VENDOR vendor [vendor_daemon_path] [[OPTIONS=]options_file_path] [[PORT=]port]

Windows® システム用の一般的な VENDOR 行の例を次に示します。

VENDOR rational C:¥Rational¥common¥rational.exe

または

VENDOR ibmratl C:¥Rational¥common¥ibmratl.exe

一般的な UNIX® システム用の VENDOR 行の例を次に示します。

VENDOR rational /opt/rational/common/rational

注: rational ベンダー デーモンが lmgrd と同じディレクトリにある場合は、VENDOR rational を使用できます。rational ベンダー デーモンが同じディレクトリにない場合は、以下の例に示すフルパスを指定する必要があります。
各パラメータの意味を以下に示します。
VENDOR 行内の項目 説明
VENDOR ライセンス デーモンの名前とパスがこの行に指定されています。
rational, ibmratl ライセンス サーバー デーモンの名前です。 フローティング ライセンスと許可ユーザー ライセンスの両方で、VENDOR 文字列にこの値を定義します。
install_path¥Rational¥common¥rational.exe または ibmratl.exe IBM Rational ライセンス サーバー実行可能ファイルのパスです。

ライセンス キーは、アクティブなプロセスによって付与されます。ネットワーク上にあるライセンス交付を受けたすべての IBM Rational 製品のキーを管理するためのプロセス (ベンダー デーモン) は 1 つのみです。

ベンダー デーモンが何らかの理由で終了すると、すべてのユーザーがライセンスを失います (ベンダー デーモンが終了したことを示す警告は表示されません)。 ただし、これでアプリケーションが突然停止するわけではありません。 lmgrd (ライセンス マネージャ) が自動的にベンダー デーモンを再起動するため、ユーザーは引き続き作業を継続して作業内容を保存し、安全にアプリケーションを終了できます。

通常、アプリケーション プログラムは、TCP/IP ネットワーク通信を介してベンダー デーモンと通信します。 アプリケーション プログラムとデーモン プロセス (ライセンス サーバー) は、任意の規模の広域ネットワーク上の別々のノードで使用できます。

また、クライアントとベンダー デーモン間のトラフィックの形式も、システムに依存しないので、異機種間ネットワークでも利用可能です。 つまり、ライセンス サーバーとクライアント コンピュータは、異なるハードウェア プラットフォームでもかまいません。また、オペレーティング システムが異なっていてもかまいません。


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