Rational ClearQuest MultiSite インストールのデプロイメント構成

Rational ClearQuest Multisite のサイトを持つ ClearQuest 用レポート サーバー機能のデプロイには、2 つのオプションがあります。
このタスクについて

組み込み Derby データベースに保管された ClearQuest 用のレポート サーバーの情報の ClearQuest MultiSite でのレプリケーションは、サポートされません。ClearQuest 用レポート サーバーの複数インスタンスをデプロイすることができますが、それぞれが独立しており、個々のインスタンスに保管されるデータは他のインスタンスに伝搬されません。例えば、1 つのレポート サーバーを使用して作成されたレポート フォルダは、他のレポート サーバーでは表示できません。

ClearQuest Multisite のデプロイメントでは、複数の Rational ClearQuest データベース サーバーがあり、それらは通常、別々の物理的ロケーションにデプロイされ、それぞれが比較的低速なネットワークで接続されます。エンド ユーザーは、Rational ClearQuest クライアント操作の応答時間を最適にするため、高速のローカル ネットワークを使用して、一番近いデータベース サーバーに接続します。このような環境の場合で、ClearQuest 用のレポート サーバーの最良のデプロイ方法を計画する際は、以下の一般ガイドラインを考慮してください。
  • レポート サーバーから、Rational ClearQuest データベース サーバーに高速ネットワークでアクセスできるようにします。 ネットワーク接続が低速の場合、レポート生成など、データベース サーバーとレポート サーバーとの間でデータを転送する必要がある操作で、パフォーマンスに影響します。
  • エンド ユーザーは、高速のネットワーク接続を使用して、レポート サーバーに接続する必要があります。 ネットワーク接続が低速の場合、レポート階層のナビゲートなど、レポート サーバーとユーザーのブラウザとの間でデータを転送する必要がある操作で、パフォーマンスに影響します。

デプロイするレポート サーバーの数を最小限にします。各レポート サーバーは別々に管理する必要があるため、管理コストはレポート サーバーの数が増加するのに伴い増加します。

最良のパフォーマンスを得るため、ClearQuest 用のレポート サーバーにデプロイするレポートでは、地理的に分散したデータ ソースの使用は避けてください。

個々のレポートは ClearQuest 用のレポート サーバーの構成が適切に活用されるように構成する必要があります。地理的に離れた位置にある CM サーバーにアクセスするロケーションにレポートをデプロイすることは可能です (ただし、推奨されません)。その場合、その物理的に離れた位置にあるレポート サーバーに同じレポートをデプロイする方が効率的です。ユーザーのロケーションから呼び出すと、すべてのレポート処理が離れたロケーションで行われ、結果のレポート出力はユーザーのローカル サイトに戻されます。

これらのガイドラインを考慮した上で、Rational ClearQuest MultiSite デプロイメントでレポート サーバーを使用する場合に検討する次の 2 つのデプロイメント パターンがあります。
  • Rational ClearQuest データベース サーバーと同じ場所にある単一レポート サーバー。このパターンでは、すべてのユーザーが同じレポート サーバーに接続します。このパターンでは、レポート サーバーと Rational ClearQuest データベース サーバーの間の高速接続を使用することによって、パフォーマンスを最適化します。また、ユーザーはレポートを共有することもできるので、複数のレポート サーバーの管理にかかわる管理のオーバーヘッドが発生しません。このアプローチの主な欠点は、すべてのユーザーがレポート サーバーに対して適切な高速ネットワーク接続を行う必要があることです。そうでない場合 (ユーザーが地理的に広範囲に分散している場合など) は、追加のレポート サーバーをデプロイして、パフォーマンスを向上させることを検討する必要があります。
  • それぞれが別々の Rational ClearQuest レプリカと同じ場所にある複数のレポート サーバー。 このパターンでは、ユーザーのコミュニティは別々のレポート サーバーに割り当てられた各セグメントに分割されます。セグメントは、各ユーザー セグメントからレポート サーバーに高速ネットワークでアクセスできるように選択されます。これにより、全体のパフォーマンスが最適化されますが、管理のオーバーヘッドは追加されます。さらに、各レポート サーバーにはそれ自体のレポートとフォルダが含まれているため、ユーザー セグメント間でレポートを共有することはできません。

レポート サーバーの複数インスタンスをインストールする場合、各インスタンスが、以下の図に示すように 1 つの Rational ClearQuest レプリカにのみ接続されている必要があります。

この図は、ClearQuest 用の 1 台のレポート サーバーに接続して、1 つの ClearQuest レプリカから複数のレポートの情報を収集できることを示しています。

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