記憶クラスによるパケットの差異化

ストア アンド フォワード機能の構成によって、さまざまな方法でパケットを処理することができます。それぞれのパケットは記憶クラスに割り当てることができます。 また、各記憶クラスは、独自の記憶ベイ、返送ベイ、有効期限を保持することができます。
注: Linux® および UNIX® システムでは、記憶クラスを複数の記憶ベイや返送ベイに割り当てることができます。 この場合、発送サーバーは、パケットのサイズによってベイを選択します。 逆に、複数の記憶クラスが 1 つ以上のベイを共有することもできます。

スキーマ リポジトリからのパケットとユーザー データベース複製からのパケットのデフォルトの記憶クラスは、使用するコマンドによって異なります。mkorder コマンドと shipping_server コマンドは、-default 記憶クラスを使用します。この記憶クラスは、Rational® Shipping Server のインストール時に作成されます。-sclass 引数を受け入れるすべての multiutil コマンドで、cq_default をデフォルトの記憶クラスとして使用します。 この記憶クラスはインストール時に作成されないため、これを使用する場合は cq_default という名前の記憶クラスを手動で作成する必要があります。

異なる所属に属する複製のパケットを、複数の記憶クラスに分離することができます。 記憶ベイ ディレクトリのオペレーティング システム権限を調整して、許可されない使用からパケットを保護することができます。 また、ストア アンド フォワード機能の使用時に別の記憶クラスを使用して、非 MultiSite ファイルをサイトから別のサイトへ転送することができます。

ストア アンド フォワード機能を使用して、VOB 複製からのパケットと Rational ClearQuest® データベース複製からのパケットを転送する場合は、別々の記憶クラスを使用する必要があります。 mkorder コマンドと shipping_server コマンドは、Rational ClearCase MultiSite®Rational ClearQuest MultiSite の両方で使用されるため、Rational ClearQuest 複製からのパケットにこれらのコマンドを使用する場合は、記憶クラスを指定する必要があります。 また、cq_default 記憶クラスを使用しない場合は、multiutil コマンドで -sclass オプションを使用し、Rational ClearQuest MultiSite 記憶クラスを指定する必要があります。

記憶クラスを作成する場合は、以下のガイドラインに従います。
  • 記憶ベイは一意でなければなりません。 VOB 複製からのパケットと同じ名前やディレクトリを使用しないでください。
  • 指定するディレクトリは、そのパケットに対して十分な容量のあるパーティション上になければなりません。
  • 記憶クラスの名前は大文字/小文字を区別されます。 そのため、作成するすべての記憶クラスに適用される大/小文字の規則を定義するか、記憶クラスの名前には小文字だけを使用するようにすることをお勧めします。
関連資料
mkorder
shipping_server

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