Unified Change Management (UCM) 統合は、Rational® ClearCase® UCM プロジェクトとアクティビティを Rational ClearQuest® レコードにリンクさせます。
これは UCM-Rational ClearCase 統合とも呼ばれます。
UCM 統合には、次の手順が必要です。
- UCM を使用可能な Rational ClearQuest スキーマ
- Rational ClearQuestとの連動が可能なプロジェクトを使用した Rational ClearCase 4.x
Rational ClearQuest では、UCM をサポートする 2 つの定義済みスキーマが提供されます。
UnifiedChangeManagement スキーマと Enterprise スキーマです。
これらのスキーマのいずれかを使用するのが、UCM を実現する最も簡単な方法です。
スキーマの使用法については、「ClearQuest スキーマの操作」を参照してください。
また、
既存のスキーマに適切なパッケージを追加することで、そのスキーマに UCM サポートを追加することもできます。
ここでは、パッケージの追加による Rational ClearQuest と UCM の統合について説明します。これらのパッケージは、各手順で説明する順序で追加する必要があります。
注: UCM 統合により
Rational ClearCase の作業が可能になりますが、
Rational ClearCase パッケージをこの統合に対して追加することは
できません。
Rational ClearCase パッケージは、ベース
Rational ClearCase 統合のみに使用されます。この統合には、事前定義された
Rational ClearCase ポリシーは設定されません。
ベース
Rational ClearCase 統合を追加する操作手順については、
「
非依存統合の追加」を参照してください。
Rational UCM とパッケージの統合では、次のステップをリスト順に実行することが必要です。各ステップについては、後続のセクションに説明があります。
- AMStateTypes パッケージの追加
- UCM のデフォルト アクションの設定
- UCMPolicyScripts パッケージの追加
- UnifiedChangeManagement パッケージの追加
- BaseCMActivity パッケージの追加 (オプション)
- スキーマ変更の保存
- Rational UCM の構成
警告: エラーの発生を防止するには、この順序でパッケージをインストールする必要があります。
注:
AMStateType、UCMPolicyScripts、UnifiedChangeManagement、BaseCMActivity パッケージが既にスキーマにあり、これらを
新規レコード タイプに適用するだけでよい場合は、
「
統合時のレコード タイプの有効化」を参照してください。
UCM 統合の設定と使用法の詳細については、
『IBM Rational ClearCase プロジェクト管理ガイド』を参照してください。
AMStateTypes パッケージの追加
- Rational ClearQuest Designer で、パッケージの追加先となるスキーマがチェックインされていることを確認します。
スキーマをチェックインするには、 をクリックします。
- をクリックして、最新の [AMStateType] パッケージを追加します。
詳しい操作手順については、「パッケージのアップグレードの適用」を参照してください。
AMStateType パッケージでは、状態タイプをマッピングし、デフォルト アクションが未定義の場合には、デフォルト アクションを定義する必要があります。
UCM に
対して有効にするレコード タイプを選択し、[次へ] をクリックして [状態のタイプの設定] ウィンドウ
を表示します。
- [状態のタイプの設定] ウィンドウで、スキーマの状態を UCM 状態のタイプに
次のようにマップします。
- レコード タイプを選択します。
- レコード タイプの各状態に対して、[状態のタイプ] フィールドをクリックし、該当する UCM の状態タイプを選択します。状態のタイプのマッピングに
関して詳しくは、「状態遷移マトリックスを使用した状態モデルのカスタマイズ」を参照してください。
- 有効にしたレコード タイプごとに、状態タイプのマッピングを繰り返します。
[完了] をクリックします。
Rational ClearQuest が自動的にスキーマを検証します。
検証ウィンドウに、デフォルト アクションを設定する必要があることが表示されます。
UCM のデフォルト アクションの設定
スキーマの状態遷移マトリックスは、
状態のタイプ モデルとして、Waiting 状態タイプから Ready、Active、Complete に至る
UnifiedChangeManagement パッケージのパスを少なくとも 1 つ備える必要があります。
詳しくは、「Defect レコード タイプの状態遷移マトリックスを表示するには」と「パッケージの状態タイプ モデル」を参照してください。
スキーマの各状態 (UCM の Complete 状態にマッピングされた状態を除く) に、UCM の状態タイプ モデルにおいて、その状態から次の状態にレコードを移行させるデフォルト アクションを割り当てる必要があります。
詳しくは、「アクションとアクション タイプの操作」を参照してください。
デフォルト アクションを割り当てるには
- Rational ClearQuest Designer で [レコード タイプ] を展開し、次に UCM を使用可能なレコード タイプを展開して、その [状態遷移マトリックス] をダブルクリックします。
- [状態遷移マトリックス] で、状態を右クリックし、[プロパティ] をクリックして、その状態の [プロパティ] ウィンドウを表示します。
- [プロパティ] ウィンドウの [デフォルト アクション] タブで、状態のデフォルト アクションを選択します。状態遷移マトリックスで状態遷移に作成したアクションが [デフォルト アクション] タブに一覧表示されます。
UCM モデルで、次の状態タイプにマッピングされた状態にレコードを移行させるアクションを状態ごとに選択します。
たとえば、Submitted 状態 (待機中) は、Assign デフォルト アクションによって Assigned 状態 (準備完了) に移行します。
また、スキーマに Closed 状態があり、それが Complete 状態タイプにマッピングされている場合、デフォルト アクションは必要ありません。
- をクリックして、スキーマをチェックインします。詳しい操作手順については、
「スキーマのチェックイン」を参照してください。
詳しくは、「アクションとアクション タイプの操作」と「パッケージの状態タイプ モデル」を参照してください。
UCMPolicyScripts パッケージの追加
- スキーマをチェックインして、 をクリックし、最新の [UCMPolicyScripts] を追加します。
詳しい操作手順については、「パッケージのアップグレードの適用」を参照してください。
- を選択して、スキーマをチェックインします。
注: これらのフックの実行時にレコードを参照できないため、明示的にレコードの詳細を取得する必要があります。詳しくは、「
エンティティとフック」を参照してください。
UnifiedChangeManagement パッケージの追加
- スキーマをチェックインして、 をクリックし、最新の [UnifiedChangeManagement] パッケージを追加します。
- を選択して、スキーマをチェックインします。
BaseCMActivity パッケージの追加 (オプション)
BaseCMActivity パッケージは、スキーマに軽いアクティビティ レコード タイプを追加します。
そのまま Defect レコード タイプの代わりに使用して、統一変更管理 (UCM) に対応したり、新規レコード タイプとして作成できます。
このパッケージはオプションです。
より強力なアクティビティ トラッカーについては、
『IBM Rational ClearQuest Project Tracker ユーザーズ ガイド』を参照してください。
- スキーマをチェックインして、 をクリックし、最新の [BaseCMActivity] パッケージを追加します。
- BaseCMActivity パッケージの状態タイプを編集します。
詳しい操作手順については、「パッケージのアップグレードの適用」を参照してください。
- をクリックして、スキーマをチェックインします。
スキーマ変更の保存
最新の UCM パッケージをインストールした後は、
次の処理を実行します。
- スキーマの変更を確認します。
詳しい操作手順については、「スキーマの変更の確認」を参照してください。
- をクリックして、スキーマの変更を保存します。詳しい操作手順については、
「スキーマのチェックイン」を参照してください。
- スキーマの変更を
ユーザー データベースに適用するには、 をクリックします。「ユーザー データベースのアップグレード」を参照してください。
Rational UCM の構成
必要に応じて、
UCM アプリケーションを構成します。詳しい構成情報については、
『IBM Rational ClearCase プロジェクト管理ガイド』を参照してください。