CandleMonitor ノードのアイコン
CandleMonitor ノードは、IBM Tivoli OMEGAMON XE for Messaging: WebSphere Message Broker Monitoring 製品の一部です。このノードは、メッセージ・フロー・パフォーマンスの統計を収集し、状況に応じて、OMEGAMON XE の検出に関するイベント・メッセージを生成します。入力端末 (「in」) と出力端末 (「out」) を 1 つずつ持つ単純なパススルー・ノードです。CandleMonitor ノードは、メッセージを変更せずに入力端末から出力端末へ伝搬します。
CandleMonitor ノードは、主に統計の生成に使用されます。モニターする製品の統計レポートに有益なデータが含まれるようにするため、ノードをメッセージ・フロー内に適切に配置することが重要です。最適な統計を取得するには、メッセージ・フローの設計時に CandleMonitor ノードを MQInput ノードの直後に配置する必要があります。この位置に配置されたノードの「タイプ」属性を「入力」に変更します。メッセージ・フロー内に CandleMonitor ノードを 1 つのみ配置する場合は、「入力」として配置するのが最適です。ほとんどの統計は、この位置から生成されるためです。ただし、出力比率計算を可能にするには、MQOutput、MQReply、または Publication ノードなど任意の出力ノードの直前もノードを配置するのに適した重要な位置です。ここで、ノードの「タイプ」属性を「出力」に変更する必要があります。
統計は、状況に応じてメッセージ・フローの一部に対し生成できます。ここでは、サブフローと呼ばれます。サブフローには、主要なメッセージ・フローに組み込まれている個々のメッセージ・フロー (タイプ I) や、または CandleMonitor ノードを使用してサブフローとして定義されたフローに含まれる 1 つ以上のノードのグループ (タイプ II) があります。
タイプ I のサブフローをモニターするには、CandleMonitor ノードをフロー内の入力端末の直後に配置し、他の CandleMonitor ノードは、出力端末またはフローのその他の出力の直前に配置する必要があります。これらのすべてのノードの「サブフロー名」属性に同じ値を割り当てます。入力位置にあるノード・タイプは、「subFlowInput」にします。 出力が実際に MQOutput などのノードであり、特定のパスを移動するメッセージのメッセージ・フローの最後にある場合は、出力位置にあるノード・タイプは、「subFlowOutput」または「出力」にする必要があります。
タイプ II のサブフローをモニターするには、CandleMonitor ノードを必要なサブフローの先頭に配置し、そのタイプを「subFlowInput」および「サブフロー名」属性を割り当てるように設定する必要があります。次に、CandleMonitor ノードをサブフローの最後に配置し、タイプを「subFlowOutput」に設定し、入力ノードに対して割り当てたものと同様の「サブフロー名」属性値を設定します。モニターされているメッセージ・フローのセクションに複数の入力コネクターまたは複数の出力コネクターがある場合は、複数の CandleMonitor ノードを同じ「サブフロー名」と同一の方法で追加しなければなりません。
有効な統計を算出するには、CandleMonitor ノードを使用してフローの入力と出力の両方をマークしておく必要があります。サブフローには、「subFlowOutput」タイプの CandleMonitor ノードが必要です。現在、主要なメッセージ・フローの「出力」タイプのノードの場合はオプションではありません。「サブフロー名」属性が「入力」の「タイプ」属性とともに設定されている場合、ノードの動作は「入力」タイプと「subFlowInput」タイプの組み合わせであると考えられます。「サブフロー名」属性が「出力」の「タイプ」属性とともに設定されている場合、ノードの動作は「出力」タイプと「subFlowOutput」タイプの組み合わせであると考えられます。
メッセージ・フローのシングル・ポイントでのみ統計を収集し、「CandleMonitor ノードの統計レポート」ビューで表示する場合は、CandleMonitor ノードをメッセージ・フロー内のその他の任意の場所に配置できます。 このように任意の場所に配置する場合、ノードの「タイプ」属性は「その他」である必要があります。「タイプ」属性が「その他」のノードの場合、「サブフロー名」属性を設定できますが、ノードをサブフローの一部として識別するのみで、生成されたサブフローの統計に影響しません。
CandleMonitor ノードの第 2 の用途は、OMEGAMON XE メッセージ・フロー・イベントのシチュエーションとレポートを介して検出できるユーザー定義のメッセージ・フロー・イベントを作成することです。メッセージ・フロー・イベントの作成のためにノードを配置するときは、「タイプ」属性を「その他」にする必要があります。また「イベント・メッセージ」属性には、レポートに表示するか、ノードが入力されたときにシチュエーションを検出する、あるいはその両方を行うようにメッセージ・テキストを設定する必要があります。CandleMonitor ノードはイベント内の他の情報もキャプチャーして、影響されるメッセージ・フローの一部とイベント時に処理されるメッセージを識別するのに役立ちます。
メッセージ・フロー・イベントを生成するためのノードの配置は、すべてユーザーの判断に依存しますが、IBM は、通常の処理とみなされるメッセージ・フローの一部にノードをこの目的で配置しないことをお勧めします。この機能は、処理に失敗したメッセージ・フロー、または正常とはみなされない他の状態、およびアラート・シチュエーションに該当する条件へのパスで使用することをお勧めします。例えばこの目的で MQInput ノードの「failure」端末の後にノードを配置できます。「イベント・メッセージ」属性を「入力」または「出力」タイプのノードに設定することは推奨されません。同様に、「イベント・メッセージ」属性は、エラー処理サブフローなどのような正常な処理の一部でない「subFlowInput」または「subFlowOutput」タイプのノードにのみ設定する必要があります。任意の CandleMonitor ノードは、ノードが検出したメッセージ・フロー例外のイベントを自動的に生成します。CandleMonitor ノードは、単にパススルー・ノードのため、エラー・リカバリーは実行しないことに注意してください。つまり、このノードは単にアラート機構であるということです。
「キュー時間収集」属性は、「入力」タイプのノードに適用され、キュー時間統計の収集をオフに設定できます。キュー時間は、キューに入れられたメッセージの書き込み日時を使用して計算されます。メッセージを入力キューに入れたときに正確に反映されない書き込み日時を持つメッセージがある場合、これらのメッセージのキュー時間が収集されないように、CandleMonitor の「入力」タイプのノードの構成時に、「キュー時間収集」属性を「いいえ」に設定する必要があります。書き込み日時は、アプリケーションによってメッセージ・フローの入力キューに入れられる間、メッセージの元のコンテキストが保存されている場合は、正確なインディケーターではありません。一般にこの状況が発生するのは、アプリケーションがメッセージをキュー間で移動するメッセージ・ムーバーである場合、もしくはアプリケーションがメッセージの元のコンテキストを渡す、または設定する場合です。特に、メッセージ・フロー B の入力キューが、メッセージ・フロー A の出力キューの場合、ブローカーは、メッセージ・フロー B のメッセージの書き込み日時がキュー時間を正確に計算しないように元のコンテキストを渡します。メッセージ・フロー B にある CandleMonitor ノードに対する「キュー時間収集」属性 を「いいえ」に設定する必要があります。
「ノードのアクティブ化」属性は、CandleMonitor ノードのアクティブ化レベルを指定できます。これにより、アクティブ化レベルをオフにすることができます。デフォルト設定は、ノードがアクティブであること (オフでなく) を示す「はい」です。WebSphere Business Integration バージョン 5.0 以上は、「ノードのアクティブ化」属性を構成できます。これは、属性を bar ファイル構成時に設定できるため、テストおよび実動用にデプロイするインスタンス用に使用するさまざまな bar ファイルに別の設定を行うことができることを意味します。また、バージョン 5.0 では属性の設定を更新できるため、この属性をメッセージ・フローの CandleMonitor ノードの各インスタンスと同じ設定にすることができます。属性の可能な値のセットは、ノードをアクティブにする場合 (「入力」および「出力」タイプのすべてのノードに対してのみノードをアクティブにする必要がある場合など) のいくつかの一般的なルールの指定をサポートしています。一般に、メッセージ・フロー内で CandleMonitor ノードを構成する場合は、設定をデフォルトの「はい」のままにして、テスト時のノードの使用を容易にします。生産ブローカーにデプロイするときは、「ノードのアクティブ化」の bar ファイルの設定を必要なレベルに構成し、属性を更新してフローのすべてのノードの設定をそのアクティブ化レベルに変更します。5.0 以前のバージョン (および必要な場合は 5.0 も同様) の場合、CandleMonitor ノードのプラグイン・コードは、「ノードのアクティブ化」属性のランタイム指定変更設定の指定を受け入れて、別のブローカーに異なるアクティブ化レベルを許可します。詳しくは、製品のユーザー・ガイドを参照してください。
in | ノードによる処理のためにメッセージを受け入れる入力端末。 |
out | メッセージを伝搬する出力端末。 |
属性 | デフォルト | 説明 |
タイプ | 「その他」 | CandleMonitor ノードのタイプを示します。
有効な値は次のとおりです。
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イベント・メッセージ | "" | 値を "" 以外に設定する場合にノードの挿入時に生成されるイベントを発生させます。 |
キュー時間収集 | はい | ノードがキューのタイミングを収集すべきかどうかを指定します。有効な値は、「はい」および「いいえ」です。 |
サブフロー名 | "" | CandleMonitor ノードを含むサブフローの名前を指定します。 |
ノードのアクティブ化 | はい | ノードのアクティブ化レベルを指定します。有効な値は次のとおりです。
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