サービス・モニター・ウィジェットは、モジュールにより公開され呼び出されるサービスの所定の期間における応答時間およびスループットを測定するために使用します。
サービス・モニター・ウィジェットは、応答時間とスループットの両方のグラフを表示できるため、データの比較および相関が可能です。また、操作の統計に関する表も表示されます。
いずれのグラフも、所定の時刻ウィンドウにわたってプロットされ、指定のリフレッシュ頻度で定期的に更新されます。新しいデータを取得すると、最も古いデータがグラフから削除されます。
- 「応答時間」グラフ
- 選択した操作 (複数可) での呼び出しの応答時間がグラフ化されます。これにより、サービスの実行にかかる時間と、時間とともにその期間が長くなっているかどうかを判断できます。Y 軸は、応答時間をミリ秒で測定したものを示します。X 軸は、モニターを開始してからの経過時間 (例: モニターしている時間枠) を分単位または時間単位で測定したものを示します。指定した時間単位の最小応答時間、最大応答時間、または平均応答時間をプロットできます。
両方向の非同期サービス実装でのサービス操作の場合、応答時間は、操作が要求の処理に要した時間のみを表します。応答が送信されるまでの合計経過時間は測定されません。
- 「スループット」グラフ
- 選択した操作 (複数可) での呼び出しのスループットがグラフ化されます。これにより、サービスの呼び出し頻度と、期待するスループット・ベンチマークが満たされているかどうかが分かります。このグラフは、一定の期間 (秒または分単位) に完了した呼び出しの数を示します。Y 軸は、時間単位当たりに完了した呼び出しの数を、秒または分の時間単位で示します。X 軸は、経過時間を分単位または時間単位で測定したものを示します。
- 統計測定表
- ウィジェット構成オプションで「統計の表示」を選択した場合は、直近 1 秒間または 1 分間
およびサービス・モニターの期間に累積した操作の統計が
この表に表示されます。累積した統計には、それぞれのモニター対象操作の
応答時間、スループット数、失敗数が含まれます。
グラフを使用するためのヒント
以下のヒントを活用すると、「応答時間」および「スループット」のグラフをより効果的に使用できます。
- グラフの期間およびリフレッシュ頻度をカスタマイズする。
リフレッシュ頻度を調整して、グラフの更新頻度を増減できます。ただし、リフレッシュ頻度が高くなるとパフォーマンスに影響が及ぶ場合があるので注意してください。グラフにデータをプロットする時間の長さも指定できます。グラフの時間の長さは、分単位または時間単位で測定します。
- Y 軸の上限を制限する。グラフの詳細を適切に表示するために、Y 軸の目盛りは可変になっています。Y 軸は、モニター開始以降の最小値および最大値を表示できるように動的に調整されます。さらに、
上限を構成することで、少数の突出した応答時間またはスループットが測定された場合に Y 軸を制限することもできます。この場合、
上限を超える測定値はグラフに表示されません。
- グラフ上の点に対応する正確な測定値を調べる。「応答時間」または「スループット」のグラフの任意の点にカーソルを移動すると、ウィンドウが開き、オペレーション名と具体的な応答時間またはスループットのデータが表示されます。
- 応答時間およびスループットのしきい値を設定する。モニターする操作ごとに、応答時間、スループット、またはその両方のしきい値を指定します。しきい値を超えた呼び出しはグラフ上で視覚的に区別されます。
- 別のグラフ・スタイルに切り替える。サービス・モニター・ウィジェットには、応答時間およびスループットのデータを表示するために、折れ線 (デフォルト)、柱状、スパイクの 3 種類のグラフが用意されています。各グラフのグラフ・タイプは、グラフの上部にあるドロップダウン・メニューから動的に変更できます。
- 1 つのグラフで複数の操作をモニターする。グラフを使用して複数の操作を一度にモニターできます (例えば、一連の関連した操作の応答時間を比較できます)。「応答時間」および「スループット」のグラフには、それぞれ最大 5 つの操作をプロットできます。