サービス・モニターは、SCA モジュールによって
呼び出されるサービスや公開されるサービスの応答時間および要求スループットを
測定します。要求側に公開されるサービス (SCA エクスポート) およびコンシュームされる
サービス (SCA インポート) でモニターする操作を選択します。必要に応じて、応答時間および
スループットのしきい値を定義できます。
Business Space のサービス・モニター・ウィジェットで、
IBM® Process
Server および Enterprise Service Bus 用のサービス・モニター
を使用できます。サービス・モニターを使用して、応答時間およびスループットの測定基準を収集し分析すると、次のような疑問を解決できます。
- 特定のサービスにはどのくらいの時間が必要か。
- サービスの所要時間は、時間の経過と共に悪化しているか。
- 特定のサービスがどのくらいの頻度で呼び出されるか。
- スループットは、定義された期待値に従っているか、または時間の経過と共に低下しているか。
- 定義されたしきい値を超える呼び出しはあるか。
この機能が提供する情報は、進行中の問題をモニターし、ソリューションのどの部分が期待どおりに応答していないかを正確に特定するのに役立ちます。
サービス・モニターでは、応答時間およびスループットのデータがグラフにプロットされるので、定義したしきい値を超える呼び出しが視覚的に区別されます。グラフには常に最新のモニター統計が表示されますが、グラフに表示される期間を広げることにより、履歴データを表示できます。
応答時間
応答時間グラフは、サービス要求から応答までに経過した時間を示します。(両方向の非同期実装でのサービス操作の場合、このグラフは、要求から応答までの経過時間ではなく、操作が要求の処理に要した時間のみを表します。) グラフの応答時間は数秒間または数分間にわたりプロットされます。また、統計測定表には、直近の 1 秒間または 1 分間、およびモニター・セッション全体の応答時間が表示されます。
スループット
スループット・グラフは、時間単位 (秒または分) の間に完了した呼び出しの数を示します。また、統計測定表には、直近の 1 秒間または 1 分間、およびモニター・セッション全体のスループットが表示されます。
サービス・モニターのアーキテクチャー
サービス・モニターは、すべてのサービス・モニター・タスクを実行します。この機能は、次のようなクライアント/サーバー・アーキテクチャーになっています。
- サービス・モニター・サーバー
- サービス・モニター・サーバーは、稼働中のすべてのサービス・モニター・エージェントから応答時間およびスループットの測定値を収集および集約し、その後に統計を算出して保管します。サービス・モニター・ウィジェットは、これらの測定値をサーバーに照会します。
- サービス・モニター・エージェント
- エージェントは、操作のスループットおよび応答時間を測定し、その測定値データをサービス・モニター・サーバーに送信します。
デプロイメント環境では、サーバーがサポート・クラスターで稼働するのに対し、エージェントはモジュールがデプロイされたサーバー上のアプリケーション・クラスターで稼働します。スタンドアロン・サーバー環境では、サーバーとエージェントの両方がスタンドアロン・サーバーで稼働します。
サービス・モニター・データはメモリー内に保管されます。バッファーがいっぱいになった場合は、最も古いデータが廃棄され、最新のデータに置き換えられます。操作の保管データは、すべてのユーザーがその操作のモニターをオフにすると、自動的に削除されます。