MTOM サービス - 構成と実行


サンプルの構成
サンプルの実行

Message Transmission Optomization Mechanism (MTOM) サービス・クライアントには、Thin Client for JAX-WS with WebSphere Application Server 用の Java アーカイブ (JAR) ファイルを使用するコマンド行バージョンと、MTOM サービスへのアクセスに JavaServer pages (JSP) を使用するサーブレット・バージョンの 2 つがあります。

サンプル・サービス・エンドポイント
URI 説明
http://localhost:9080/WSSampleMTOM/MtomSampleService
SOAP 1.1 を使用する MTOM サービス・サンプル
http://localhost:9080/WSSampleMTOM/MtomSampleService12
SOAP 1.2 を使用する MTOM サービス・サンプル

ポート 9080 がデフォルト値ですが、AppSrv01 プロファイル以外のプロファイルにインストールする場合、このポート番号は異なります。



サンプルの構成

このサンプルの構成を完了するには、JAX-WS の Web サービス・サンプル・アプリケーションをサーバーにデプロイしてください。 このサンプル・アプリケーションがまだデプロイされていない場合は、JaxWSServicesSamples.ear ファイルの再ビルドおよびデプロイの説明を参照してください。

サンプルの実行

始める前に、必ずアプリケーション・サーバーが稼働中であることを確認してからクライアントを実行してください。

MTOM サービス・サンプルは、2 つのクライアント、およびサーバーにデプロイされている 1 つのエンタープライズ Bean から構成されています。 1 つのクライアントは、Thin Client for JAX-WS with WebSphere Application Server JAR ファイルを使用するコマンド行バージョンです。もう一方のクライアントは、MTOM サービスへのアクセスに JSP ファイルを使用するサーブレット・バージョンです。

MTOM サービス・サーブレットの実行
MTOM サービスの Thin Client アプリケーションの実行

MTOM サービスのクライアント

MTOM サービスのクライアントは、MTOM でエンコードされたファイルを指定されたサービス・エンドポイントに送信します。デフォルトでは、ホストは localhost に設定されていますが、この値は変更できます。ファイル名は必須で、デフォルトは設定されていません。このサンプルでは、サービスはクライアントから送信されたファイルを受信し、それから、ファイルは指定されたディスパッチまたはプロキシー・プログラミング・モデルでクライアントに戻されます。

MTOM サービスのサーブレット・クライアントの実行

MTOM サービスのサーブレット・クライアントはコンテナー管理対象ではありません。

Thin Client for JAX-WS 環境でサーブレット・クライアントを起動する方法の詳細については、 WebSphere Application Server Information Center Library にある非管理対象 Web サービス JAX-WS クライアントの実行についての資料を参照してください。

単純な MTOM サーブレット・サービス・クライアントを WebSphere Application Server から実行するには、次の手順で行います。

  1. サーバーを開始する。
  2. 実行」をクリックする。

MTOM サービスの Thin Client アプリケーションの実行

WSSampleMTOMClient.jar ファイルは、MTOM サービスの Thin Client アプリケーションのコマンド行バージョンです。

以下のステップで、変数 app_server_root はアプリケーション・サーバーのインストール・ルート・ディレクトリーを指します。

WebSphere Application Server から MTOM サービスの Thin Client アプリケーションを実行するには、使用するオペレーティング・システムに応じて、以下の手順で行います。

  1. サーバーを開始する。
  2. コマンド・プロンプトを開く。
  3. JaxWSServicesSamples ディレクトリーに移動する。

    Windows オペレーティング・システムの場合:

    cd app_server_root\samples\bin\JaxWSServicesSamples

    AIX、Linux、および z/OS などのオペレーティング・システムの場合:

    cd app_server_root/samples/bin/JaxWSServicesSamples

    iSeries オペレーティング・システムの場合:

    cd app_server_root/samples/bin/JaxWSServicesSamples

  4. MTOM サービス・サンプルを実行する。

    Windows オペレーティング・システムの場合:

    runSampleMtom.bat -i filename -h hostname -p port -f urlSuffix -d -x -1 -2

    AIX、Linux、および z/OS などのオペレーティング・システムの場合:

    ./runSampleMtom.sh -i filename -h hostname -p port -f urlSuffix -d -x -1 -2

    iSeries オペレーティング・システムの場合:

    ./runSampleMtom -i filename -h hostname -p port -f urlsuffix -d -x -1 -2

    パラメーターは次のとおりです。
    -i <filename> は、送信するファイル名です。 これは必須パラメーターで、デフォルト値は設定されていません。
    -h <hostname> はホスト名です。デフォルトは、localhost です。
    -p <port> はポート番号です。デフォルトは、9080 です。
    -f <urlsuffix> はサービス・エンドポイント・コンテキストです。デフォルトは、/WSSampleMTOM/MtomSampleService です。
    -d は、ディスパッチ・モデルのみを使用することを指定します。
    -x は、プロキシー・モデルのみを使用することを指定します。
    -1 は、SOAP 1.1 を使用することを指定します。これはデフォルトです。
    -2 は、SOAP 1.2 を使用することを指定します。

    次に、Windows オペレーティング・システムで MTOM サービスの Thin Client アプリケーションを正常に実行する例を示します。

    runSampleMtom.bat -i c:\SYSLEVEL.IBM -p 9081
    >>---------------------------------------
    >>MTOM Dispatch Test
    >>MTOM Loading data from: 'file:/c:/SYSLEVEL.IBM'
    Aug 10, 2007 12:11:49 PM com.ibm.ws.ssl.config.SSLConfigManager
    INFO: ssl.disable.url.hostname.verification.CWPKI0027I
    >>MTOM Invoking Dispatch with a binary payload
    >>MTOM Response received
    >>MTOM Writing returned image to dispatch_response.gif
    >>MTOM Dispatch Done
    >>---------------------------------------
    >>MTOM Proxy Test
    >>MTOM Invoking proxy with a binary payload
    >>MTOM Response received
    >>MTOM Writing returned image to proxy_response.gif
    >>MTOM Proxy Done

クライアントとアプリケーションの動作の詳細については、MTOM サービスの技術情報か Java ソース・コードを参照してください。