サービス・プロバイダー設定

「サービス・プロバイダー設定 (Service provider setting)」パネルを使用すると、サービス・プロバイダーの設定を管理できます。アプリケーション、そのサービス、エンドポイント、または操作に対して、ポリシー・セットを添付したり、切り離したりできます。 添付されたポリシー・セットのために、新規バインディングを作成することも、すでに作成されているバインディングを使用することもできます。サービス・プロバイダーがその現行ポリシー構成を共用できるかどうかを表示したり、変更したりすることができます。

WSDL 文書」リンクを使用して、サービスのための Web サービス記述言語 (WSDL) を表示します。アプリケーションおよびモジュールのリンクにより、アプリケーションおよびモジュールの設定ページへアクセスすることができます。

この管理コンソール・ページを表示するには、「サービス (Services)」 > 「サービス・プロバイダー (Service providers)」 > 「service_provider_instance」とクリックします。

また、このページは「アプリケーション」 > 「アプリケーション・タイプ (Application Types)」 > 「WebSphere エンタープライズ・アプリケーション (WebSphere enterprise applications)」 > service_provider_application_instance > 「サービス・プロバイダー (Service providers)」 > service_provider_instanceとクリックしても表示できます。

セキュリティーが有効な場合、割り当てられたセキュリティー役割によっては、構成データを作成または編集するためのテキスト入力フィールドまたはボタンへのアクセス権限がない場合があります。 アプリケーション・サーバーの有効な役割について詳しくは、管理ロールに関する文書を確認してください。

「構成」タブ

サービス・プロバイダー (Service provider)

表示されるサービス・プロバイダーの名前を指定します。

ポリシー・セット添付 (Policy Set Attachments)
Service/Endpoint/Operation

サービスに含まれる、サービス・プロバイダー、エンドポイントまたは操作の名前を指定します。

添付されたポリシー・セット (Attached Policy Set)

サービス・プロバイダー、エンドポイント、または操作に添付されるポリシー・セットを指定します。

「添付されたポリシー・セット (Attached Policy Set)」列には以下の値を指定できます。
  • なし。直接添付されたポリシー・セットも、より上位レベルのサービス・リソースに添付されたポリシー・セットもありません。
  • Policy_set_name。サービス・リソースに直接添付されるポリシー・セットの名前 (例えば、WS-I RSP)。
  • Policy_set_name (inherited)。 サービス・リソースには直接添付されず、より上位のサービス・リソースに対して添付されるポリシー・セットの名前。

この列の値がリンクである場合は、そのリンクをクリックすると、添付されるポリシー・セットに関する設定を表示または変更することができます。

バインディング

サービス・プロバイダー、エンドポイントまたは操作に使用できるバインディング構成を指定します。

「バインディング」列には以下の値を指定できます。
  • 該当なし。直接添付されたポリシー・セットも、より上位レベルのサービス・リソースに添付されたポリシー・セットもありません。
  • Binding_name またはデフォルト。 ポリシー・セットが直接添付されていて、アプリケーション固有のバインディングまたは汎用バインディングが割り当てられている場合には、バインディング名 (例えば、MyBindings1) が表示されます。ポリシー・セットが直接添付されているが、サービス・リソースがデフォルトのバインディングを使用している場合は、デフォルトが表示されます。
  • Binding_name (継承) またはデフォルト (継承)。サービス・リソースは、より上位のリソースへの添付からバインディングを継承します。

「バインディング」列の値がリンクである場合は、そのリンクをクリックして、バインディングに関する設定を表示または変更します。

ポリシー・セット・バインディングについて

バージョン 7.0 には、アプリケーション固有のバインディングと汎用バインディングの 2 種類のバインディングがあります。

アプリケーション固有のバインディング

アプリケーション固有のバインディングは、ポリシー・セットの接続ポイントでのみ作成できます。これらのバインディングは、定義済みポリシーの特性に固有であり、制約を受けます。 アプリケーション固有のバインディングは、 複数署名などの拡張ポリシー要件に合った構成を可能にします。 ただし、このバインディングはアプリケーション内でのみ再使用可能です。 さらに、アプリケーション固有のバインディングは、複数のポリシー・セットでの再利用が非常に制限されます。

ポリシー・セット添付用にアプリケーション固有のバインディングを作成する場合、バインディングは、完全に未構成の状態で始まります。 デフォルト・バインディングをオーバーライドする各ポリシー (WS-Security または HTTP トランスポートなど) を追加する必要があります。また、追加した各ポリシーのバインディングは、完全に構成する必要があります。 WS-Security ポリシーでは、TokenConsumer、TokenGenerator、SigningInfo、EncryptionInfo などの一部の上位構成属性がアプリケーション固有のバインディングで構成されていない場合、デフォルト・バインディングから取得されることがあります。

サービス・プロバイダーの場合には、ポリシー・セットが添付されているサービス・プロバイダー・リソースに対して、 「バインディングの割り当て (Assign Binding)」>「新規のアプリケーション固有のバインディング (New Application Specific Binding)」と選択することでのみ、アプリケーション固有のバインディングを作成することができます。『サービス・プロバイダーのポリシー・セットとバインディングのコレクション』を参照してください。 同様に、サービス・クライアントの場合には、ポリシー・セットが添付されているサービス・クライアント・リソースに対して、 「バインディングの割り当て (Assign Binding)」>「新規のアプリケーション固有のバインディング (New Application Specific Binding)」と選択することでのみ、アプリケーション固有のバインディングを作成することができます。『サービス・クライアントのポリシー・セットとバインディングのコレクション』を参照してください。

汎用バインディング

汎用バインディングは、バージョン 7.0 の新機能です。このバインディングは、さまざまなポリシー・セットで使用するように構成することができ、複数のアプリケーションやトラスト・サービス添付で再利用できます。汎用バインディングは広く再利用可能なバインディングですが、複数署名のような拡張ポリシー要件に対する構成を提供することはできません。 汎用バインディングには、以下の 2 つのタイプがあります。

  • 汎用プロバイダーのポリシー・セット・バインディング
  • 汎用クライアントのポリシー・セット・バインディング

汎用プロバイダーのポリシー・セット・バインディングを作成するには、「汎用のプロバイダー・ポリシー・セット (general provider policy sets)」パネルで、「サービス」>「ポリシー・セット」>「汎用プロバイダーのポリシー・セット・バインディング (General provider policy set bindings)」>「新規」とアクセスするか、「汎用クライアントのポリシー・セットとバインディング (general client policy set and bindings)」パネルで、「サービス」>「ポリシー・セット」>「汎用クライアントのポリシー・セット・バインディング (General client policy set bindings)」>「新規」とアクセスします。 『サービス・クライアントまたはサービス・プロバイダーのバインディングの定義および管理』を参照してください。 汎用プロバイダーのポリシー・セット・バインディングは、トラスト・サービスの添付でも再使用される場合があります。

ポリシー共用 (Policy Sharing)

サービス・プロバイダーがその現行ポリシー構成を共用できるかどうかを指定します。

「ポリシー共用 (Policy sharing)」列には以下の値を指定できます。
  • 該当なし。このリソースにはポリシー・セットが添付されていないため、共用できるポリシー構成はありません。
  • 使用不可。このリソースのポリシー・セットは共用できません。サービスにポリシー・セットが添付されている場合、これがデフォルト設定になります。
  • 使用可能。このリソースのポリシー・セットは共用できます。

この列の値がリンクである場合、そのリンクをクリックすると、ポリシー構成の共用方法に関する設定を表示または変更することができます。

サービスに関するポリシー・セットが親アプリケーションから継承される場合、そのポリシー共用値も継承され、それを変更することはできません。値はリンクではなく、値の後に inherited という語が括弧に囲まれて表示されます。

エンドポイントまたは操作の場合、値はリンクではなく、値の後に inherited という語が括弧に囲まれて表示されます。この設定は、親アプリケーションまたはサービスから継承したものであり、変更できません。

ボタン
ポリシー・セットの関連付け このボタンをクリックすると、選択されたサービス、エンドポイント、または操作への添付に使用できるポリシー・セットのリストが表示されます。添付するポリシー・セットをリストから選択すると、そのポリシー・セットは選択したサービス、エンドポイント、または操作に添付されます。メニュー・リストを閉じるには、「ポリシー・セットの関連付け」をクリックします。
Detach Policy Set このボタンをクリックすると、選択されたサービス、エンドポイント、または操作からポリシー・セットを切り離すことができます。ポリシー・セットを切り離した後で、上位レベルのサービス・リソースに添付されている ポリシー・セットがない場合は、「添付されたポリシー・セット (Attached Policy Set)」列には「なし」が、「バインディング」列には「該当なし」が表示されます。

上位レベルのサービス・リソースにポリシー・セットが添付されている場合、「添付されたポリシー・セット (Attached Policy Set)」列には policy set name (inherited) が表示され、上位レベルの添付に使用されているバインディングが適用されます。 バインディング名の後ろに (inherited) が付けられて表示されます。

バインディングの割り当て (Assign Binding)
このボタンをクリックして、使用できるバインディングのリストから、選択したポリシー・セット添付で使用するものを選択します。すべてのバインディングは、以下のオプションとともにリストされます。
  • デフォルト
  • 新しいアプリケーション固有のバインディング (New Application Specific Binding)
  • プロバイダーのサンプル (Provider sample)

デフォルト

選択したサービス、エンドポイント、または操作のデフォルト・バインディングを指定します。特定のサーバーまたはセキュリティー・ドメインについて、セル・レベルまたはグローバル・セキュリティー・ドメイン・レベルで使用するクライアントおよびプロバイダーのデフォルト・バインディングを指定できます。デフォルト・バインディングは、アプリケーション固有のバインディングが添付に割り当てられていないときに使用されます。サービス・リソースにポリシー・セットを添付する場合、そのバインディングは「デフォルト」に初期設定されます。この「バインディングの割り当て」アクションを使用して接続ポイントにバインディングを具体的に割り当てない場合、最も近い範囲で指定されたデフォルトが使用されます。

どのポリシー・セット添付の場合も、添付にバインディングが組み込まれているかどうかの検査が、ランタイムによって行われます。バインディングが含まれる場合は、そのバインディングが使用されます。含まれない場合、ランタイムは以下の順に検査を行い、使用可能な最初のデフォルト・バインディングを使用します。
  1. サーバーのデフォルトの汎用バインディング
  2. サーバーが所属するドメインのデフォルトの汎用バインディング
  3. グローバル・セキュリティー・ドメインのデフォルトの汎用バインディング

新しいアプリケーション固有のバインディング (New Application Specific Binding)

ポリシー・セット添付用の新しいアプリケーション固有のバインディングを作成するには、このオプションを選択します。作成する新規バインディングは、選択したリソースに使用されます。複数のリソースを選択する場合には、選択したすべてのリソースに、同じポリシー・セットが添付されることを確認してください。

プロバイダーのサンプル (Provider sample)

プロバイダーのサンプル・バインディングを使用する場合は、このオプションを選択します。

メニュー・リストを閉じるには、「バインディングの割り当て (Assign Binding)」をクリックします。




マーク付きのリンク (オンライン) では、インターネットにアクセスする必要があります。

関連タスク
関連資料
サービス・プロバイダーのポリシー・セットとバインディングのコレクション
セル・レベルのサービス・プロバイダー・コレクション
アプリケーション・レベルのサービス・プロバイダー・コレクション
サービス・クライアントの設定
アプリケーション・レベルのサービス・クライアント・コレクション
ポリシー共用の設定
エンタープライズ・アプリケーション設定
Web モジュール・デプロイメント設定
管理コンソールのボタン
管理コンソールの設定の変更
管理の役割


ファイル名: uwbs_jaxws.html