管理コンソールの有効範囲設定

このページを使用して、管理コンソール・パネルでリソースが可視になるレベルを指定します。 有効範囲の値を変更すると、その有効範囲に定義されたリソースのみを参照することができます。 コレクション・テーブルの内容は、変更する場合があります。Network Deployment の場合、管理コンソールのコレクション・テーブルでは、セル、ノード、 クラスター、またはサーバーの有効範囲でリソースが可視になります。 WebSphere® Application Server - Express の場合、管理コンソールのコレクション・テーブルでは、 セル、ノード、またはサーバーの有効範囲でリソースが可視になります。

Network Deployment の場合、「有効範囲選択ドロップダウン・リストにすべての有効範囲オプションを表示 (Show scope selection drop-down list with the all scopes option)」を選択すると、コンソールは使用可能なすべての有効範囲のドロップダウン・リストを表示します。有効範囲を変更するには、ドロップダウン・リストから任意の項目を選択してください。このドロップダウン・リストには、ユーザーが表示権限を持つ有効範囲だけが含まれます。

Network Deployment の場合、「有効範囲選択ドロップダウン・リストにすべての有効範囲オプションを表示 (Show scope selection drop-down list with the all scopes option)」をクリアすると、ドロップダウン・リストは表示されません。代わりに、フィールドの隣の「参照」をクリックすると、フィールドの有効範囲を変更するための選択項目が表示されます。フィールドが読み取り専用の場合は、有効範囲を変更することはできません。 例えば、サーバーが 1 つしか存在しない場合は、別のサーバーに有効範囲を切り替えられません。

「有効範囲選択ドロップダウン・リストにすべての有効範囲オプションを表示 (Show scope selection drop-down list with the all scopes option)」チェック・ボックスの値は、ユーザーごとおよびリソースごとに保存されます。例えば、ユーザー 1 はチェック・ボックスを選択し、ユーザー 2 はチェック・ボックスをクリアするとします。チェック・ボックスの値は、ユーザーごとに別々に保存されます。例えば、Java™ Database Connectivity (JDBC) プロバイダーとデータ・ソースという異なるリソースで、チェック・ボックスの値が異なる場合があります。

WebSphere Application Server - Express の場合、コンソールは使用可能なすべて (3 つ) の有効範囲を示すドロップダウン・リストを表示します。 有効範囲を変更するには、ドロップダウン・リストから任意の項目を選択してください。

「コンソール設定」パネルの「デフォルトを使用」有効範囲設定を有効にして、管理コンソール・ノードをデフォルトにしない限り、「すべての有効範囲」がデフォルトです。 有効範囲設定があるコンソール・パネルを最初に表示したときにデフォルトであったものが、 それ以降そのパネルを表示したときにもデフォルトになります。 パネルのデフォルトは、「デフォルトを使用」有効範囲設定を変更しても変更されません。

すべての有効範囲を選択して新規のリソースを作成することはできません。 新規のリソースを作成する場合、選択可能な有効範囲のうちの 1 つをドロップダウン・リストで選択しなければなりません。

リソースが複数の有効範囲で可視であっても、管理コンソール・パネルで選択されている 現行の有効範囲で常時リソースを作成します。

Java Database Connectivity (JDBC) プロバイダー、名前空間 バインディング、または共用ライブラリーなどのリソースを、 複数の有効範囲で定義することが可能です。 より限定的な有効範囲で定義されたリソースは、 それより一般的な有効範囲で定義された重複するリソースをオーバーライドします。

定義済みリソースの有効範囲に関わらず、そのリソースのプロパティーは 個々のサーバー・レベルでのみ適用されます。 例えば、あるデータ・ソースの有効範囲をセル・レベルで定義する場合、 そのセルのすべてのユーザーが、そのデータ・ソースを検索および使用できます。 このとき、そのデータ・ソースはそのセル内で固有です。ただし、 リソース・プロパティー設定は、そのセルの各サーバーに対してローカルです。例えば、 最大接続数を 10 に設定する場合、そのセル内の 各サーバーは 10 個の接続を使用できます。

そのセルの有効範囲は最も一般的な有効範囲で、他の有効範囲をオーバーライドしません。一般的に、 セルの有効範囲ではなく、より限定された有効範囲を指定することをお勧めします。 より限定された有効範囲でリソースを定義すると、より多くのリソースを分離できます。 比較的一般的な有効範囲でリソースを定義すると、あまり多くのリソースを分離できません。 比較的一般的な有効範囲で定義したリソースの場合、アプリケーション間の競合が生じやすくなります。

セル
指定したセル上のすべてのサーバーに対する可視性を制限します。 セルの有効範囲内のリソース・ファクトリーは、以下のとおりです。
  • このセル内のすべてのサーバーに関して定義されます
  • Network Deployment の場合、このセル内にあり、同じ Java Naming and Directory Interface (JNDI) 名を持つアプリケーション、サーバー、クラスター、ノードの有効範囲内で定義されるリソース・ファクトリーによってオーバーライドされます。
  • WebSphere Application Server - Express の場合、このセル内にあり、同じ Java Naming and Directory Interface (JNDI) 名を持つアプリケーション、サーバー、ノードの有効範囲内で定義されるリソース・ファクトリーによってオーバーライドされます。
リソース・ファクトリーによって必要とされるリソース・プロバイダーは、アプリケーションがそれらをバインドまたは使用する前に、セル内のすべてのノードにインストールされる必要があります。
クラスター
クラスターは Network Deployment 内で使用されます。この有効範囲は、指定したクラスター上のすべてのサーバーに対する可視性を制限します。クラスターにクラスターの有効範囲を使用する場合、すべてのクラスター・メンバーは、バージョン 6 以上でなければなりません。 クラスターの有効範囲内で定義されるリソース・ファクトリーは、以下のとおりです。
  • 使用するこのクラスターのメンバーすべてに使用可能です
  • セルの有効範囲内で定義された JNDI 名と同じ JNDI 名を持つリソース・ファクトリーをオーバーライドする
このクラスターは、クラスターの有効範囲内で定義されるリソース・ファクトリーのほか、 セルの有効範囲内で定義されるリソース・ファクトリーも使用できます。
ノード
指定したノード上のすべてのサーバーに対する可視性を制限します。 ノードの有効範囲は、大部分のリソース・タイプのデフォルト有効範囲です。 ノードの有効範囲内で定義されるリソース・ファクトリーは、以下のとおりです。
  • 使用するこのノード上のサーバーで使用可能です
  • セルの有効範囲内で定義された、同じ JNDI 名を持つリソース・ファクトリーをオーバーライドします
このノード上のサーバーは、ノードの有効範囲内で定義されるリソース・ファクトリーのほか、 セルの有効範囲内で定義されるリソース・ファクトリーも使用できます。
サーバー
指定したサーバーに対する可視性を制限します。サーバーの有効範囲は、リソースの定義における、最も限定的な有効範囲です。 サーバーの有効範囲内で定義されるリソース・ファクトリーは、以下のとおりです。
  • このサーバーでデプロイされるアプリケーションが使用可能です
  • ノードおよびセルの有効範囲内で定義された、同じ JNDI 名を持つリソース・ファクトリーをオーバーライドします
このサーバーは、サーバーの有効範囲内で定義されるリソース・ファクトリーのほか、 ノードおよびセルの有効範囲内で定義されるリソース・ファクトリーも使用できます。
アプリケーション
指定したアプリケーションの表示に対する制限を設けます。 アプリケーションの有効範囲リソースは、コンソールから表示および編集できますが、作成することはできません。 さらに、Rational® Application Developer または wsadmin ツールを使用して、アプリケーション有効範囲リソース構成を表示または編集することができます。 アプリケーションの有効範囲内で定義されたリソース・ファクトリーは、このアプリケーションでのみ使用することができます。 アプリケーションの有効範囲は、その他すべての有効範囲をオーバーライドします。

コンソールからアプリケーションの有効範囲にあるリソースを表示するには、コンソール・ナビゲーションから「アプリケーション」を選択し、該当するアプリケーションにナビゲートします。アプリケーションの有効範囲にあるリソースは、コンソール・ナビゲーションの「リソース」セクションからは使用できません。

名前空間バインディングおよび共用ライブラリーを構成できるのは、セル、ノード、およびサーバーの有効範囲においてのみです。Network Deployment の場合、5 つのすべての有効範囲で、リソース と製品の変数を構成することができます。 WebSphere Application Server - Express の場合、4 つのすべての有効範囲で、リソースと製品の変数を構成することができます。




マーク付きのリンク (オンライン) では、インターネットにアクセスする必要があります。

関連タスク


ファイル名: rcon_scope.html