Ant ビルド・ツールを使用した JAX-WS の Web サービス・サンプルのビルド


J2EE ポータビリティー
JAX-WS の Web サービス・サンプルの再ビルド
始めに
サンプル・ビルドのディレクトリー構造の識別
JaxWSServicesSamples.ear ファイルの再ビルドおよび再インストール

J2EE ポータビリティー

J2EE プラットフォームでのアプリケーション開発の最も大きな利点の 1 つは ポータビリティーです。 サンプル・ギャラリー内のすべてのサンプル・プログラムは ワークステーションで開発され、Java コードを 1 行も変更することなく z/OS システムで実行されます 。J2EE アプリケーションを Intel または AIX や Linux などのオペレーティング・システムでビルドすると、開発者は EBCDIC から ASCII、または ASCII から EBCDIC ファイル への変換の必要性をなくすことができます。 ツールの可用性により、 開発者は開発ワークステーション上で容易に作成とテストを行い、 enterprise archive (EAR) ファイルを z/OS システムにインストールすることができます。

JAX-WS Web サンプルの再ビルド

すべての WebSphere Application Server for z/OS カスタマーはマルチプラットフォーム用の Application Server メディアを 使用することができます。WebSphere Application Server の基本製品と サンプルをこのパッケージでサポートされているプラットフォームの 1 つにインストールすると、 同じギャラリーが表示されます。ただし、相違点が 1 つあります。sample_name >「Ant を使用したビルド」> プラットフォーム >「ファイルの再ビルドとインストール」をクリックした場合、EAR ファイルを再ビルドするための説明は使用するプラットフォーム固有です。XML、xmi、JavaServer Pages (JSP) ファイルなどの EAR ファイルのテキスト・ファイルは ASCII フォーマットでなければならないので、このファイルは ASCII マシンで編集する方が容易です。ASCII マシンで変更を行った場合は、その後 EBCDIC から ASCII への変換を行わずに、 結果の EAR ファイルを z/OS プラットフォームに再インストールすることができます。 

始めに

WebSphere Application Server を、自分の選択した分散プラットフォームに インストールして、サンプル・アプリケーションもインストールするように指示します。「サンプル・アプリケーションのインストール」パネルで、「サンプル・アプリケーションのインストール」を選択します。

サンプルを変更または再ビルドする前に、<profile_root>/samples/src/JaxWSServicesSamples ディレクトリーのバックアップ・コピーを行います。

サンプル・ビルドのディレクトリー構造の識別

サンプルは、以下のディレクトリーにインストールされています。

<profile_root>/samples/src/JaxWSServicesSamples Ping、エコー、および MTOM サンプルのサンプル・ソース・コードが格納されています。
<profile_root>/samples/lib/JaxWSServicesSamples サンプル用の Web アーカイブ (WAR) ファイル、Java アーカイブ (JAR) ファイル、および最終 JaxWSServicesSamples.ear ファイルが格納されています。このディレクトリーは、このサンプルの再ビルド後に作成されます。
<profile_root>/samples/javadoc/JaxWSServicesSamples サンプル Javadoc ドキュメンテーションが入っています。このディレクトリーは、このサンプルの再ビルド後に作成されます。
<profile_root>/samples/bld/JaxWSServicesSamples 生成されたクラス・ファイルが含まれています。これらのクラス・ファイルは、最終 JaxWSServicesSamples.ear ファイルを生成するために使用されます。 このディレクトリーは、このサンプルの再ビルド後に作成されます。

JaxWSServicesSamples.ear ファイルの再ビルドおよび再インストール

JAX-WS の Web サービス・サンプルのエンタープライズ・アーカイブ (EAR) ファイルは、WebSphere Application Server がインストールされるときに用意されます。 使用前にサンプルをビルドする必要はありません。以下の指示では、サンプルを再ビルドするためのステップを、変更するための追加情報とともに説明します。

サンプル・ビルド・スクリプトの実行

再ビルドされた JaxWSServicesSamples.ear ファイルの転送
JaxWSServicesSamples.ear ファイルの除去および再インストール

サンプル・ビルド・スクリプトの実行

JAX-WS の Web サービス・サンプル EAR ファイルを再ビルドするには、次の手順で行います。

  1. <profile_root>/bin が PATH 環境変数に指定されていることを確認します。
  2. <profile_root>/samples/src/JaxWSServicesSamples ディレクトリーに変更します。
  3. サンプル・ビルド・スクリプトを実行します。
    • Windows プラットフォームでは、 コマンド行に buildJaxWSSamples と入力します。
    • AIX または Linux などのプラットフォームでは、コマンド行に buildJaxWSSamples.sh と入力します。

これで、サンプルがビルドされました。

buildJaxWSSamples スクリプトは、<profile_root>/bin ディレクトリーにあります。これらのスクリプトは、適切なクラスパス情報を設定して、Ant ビルド・ユーティリティーを実行します。 Ant ユーティリティーは、サンプルのビルド方法が記述されている build.xml ファイルを読み取ります。 Ant ユーティリティーの詳細なドキュメンテーションについては、 Apache Web サイトを参照してください。

重要情報 ビルド処理中、変更があるクラス・ファイルだけが再ビルドされます。 残りのクラス・ファイルは、新しい EAR ファイルに再パッケージされます。

再ビルドされた JaxWSServicesSamples.ear ファイルの転送

以下の手順で File Transfer Protocol (FTP) を使用して バイナリー EAR ファイルを z/OS サーバーに転送します。

  1. 再ビルドされた EAR ファイルを <profile_root>/samples/lib/JaxWSServicesSamples ディレクトリーから見つけます。
  2. 開発プラットフォームから WebSphere Application Server for z/OS に対する FTP セッションをオープンします。
  3. <profile_root>/samples/lib/JaxWSServicesSamples ディレクトリーに変更します。
  4. 既存の JaxWSServicesSamples.ear ファイルを削除します。del JaxWSServicesSamples.ear コマンドを入力します。
  5. バイナリー・フォーマットでファイルを転送するには、bin コマンドを入力します。
  6. 再ビルドされた JaxWSServicesSamples.ear を開発プラットフォームからターゲット・アプリケーション・サーバーに移動します。put JaxWSServicesSamples.ear コマンドを入力します。
  7. FTP セッションを終了します。quit と入力します。

JaxWSServicesSamples.ear ファイルの除去および再インストール

JAX-WS Web サービス・サンプルは、デフォルトでは、<profile_root>/installedApps/<cell name> ディレクトリーにインストールされます。<cell name> は、アプリケーションがインストールされているセル名です。 次の手順で、サンプルを再インストールします。

  1. アプリケーション・サーバーを停止する。
  2. JAX-WS Web サービス・サンプル EAR ファイルを除去する。
    1. 以下のコマンドを入力する。

      cd <profile_root>\bin
      setupCmdLine

      cd <profile_root>/bin
      . ./setupCmdLine.sh

      cd <profile_root>/bin
      . ./setupCmdLine.sh

      cd <profile_root>/bin
      . ./setupCmdLine

      ここで <profile_root> はプロファイルのインストール・ディレクトリーです。
    2. 以下のコマンドを入力して、アプリケーションをアンインストールする (<profile_root>/bin が PATH になければなりません)。

      wsadmin -conntype none -lang jython -c "AdminApp.uninstall('JaxWSServicesSamples')" 

      wsadmin.sh -conntype none -lang jython -c "AdminApp.uninstall('JaxWSServicesSamples')" 

      wsadmin.sh -conntype none -lang jython -c "AdminApp.uninstall('JaxWSServicesSamples')" 

      wsadmin -conntype none -lang jython -c "AdminApp.uninstall('JaxWSServicesSamples')" 

  3. サンプルを再インストールする。
    • <profile_root>/samples/lib/JaxWSServicesSamples ディレクトリーに変更する。
    • JaxWSServicesSamples.ear ファイルを確認する。
    • 以下のように入力する。

      wsadmin -conntype none -lang jython -c "AdminApp.install('JaxWSServicesSamples.ear',
                  ['-appname', 'JaxWSServicesSamples', '-usedefaultbindings', '-node', '<node>', 
                  '-server', '<server>' ] )"
                
      ここで、<node> はノード名、<server> はサンプルをインストールするサーバーの名前です。

      wsadmin.sh -conntype none -lang jython -c "AdminApp.install('JaxWSServicesSamples.ear',
                  ['-appname', 'WebServicesSamples', '-usedefaultbindings', '-node', '<node>', 
                  '-server', '<server>' ] )"
                
      ここで、<node> はノード名、<server> はサンプルをインストールするサーバーの名前です。

      wsadmin.sh -conntype none -lang jython -c "AdminApp.install('JaxWSServicesSamples.ear',
                  ['-appname', 'WebServicesSamples', '-usedefaultbindings', '-node', '<node>',
                  '-server', '<server>' ] )"
                
      ここで、<node> はノード名、<server> はサンプルをインストールするサーバーの名前です。
      wsadmin -conntype none -lang jython -c "AdminApp.install('JaxWSServicesSamples.ear',
                  ['-appname', 'WebServicesSamples', '-usedefaultbindings', '-node', '<node>',
                  '-server', '<server>' ] )"
                
      ここで、<node> はノード名、<server> はサンプルをインストールするサーバーの名前です。
  4. アプリケーション・サーバーを始動する。

これで、JAX-WS の Web サービス・サンプル・アプリケーションが再ビルドされ、再インストールされました。 Ping、エコー、および MTOM サンプル・クライアントを構成および実行できます。