補正サービス設定

このページを使用して、補正サービスを管理します。 補正サービスは、補正の使用可能化およびロギングのためのサーバー・レベルの構成をサポートします。

この管理コンソール・ページを表示するには、「サーバー」>「サーバー・タイプ」>「WebSphere Application Server」> 「server_name」をクリックします。 「コンテナー設定」の下で、「コンテナー・サービス」を展開してから、「補正サービス」をクリックします。

サーバー始動時にサービスを使用可能にする

サーバーの次の始動に、アプリケーション・サーバーが補正サービスを開始しようとするかどうかを指定します。

デフォルト 選択
範囲
選択
アプリケーション・サーバーが開始されると、 自動的に補正サービスの始動を試みます。
クリア
サーバーは、補正サービスの開始を試みません。 このサーバーで実行するアプリケーションに補正が 使用される場合、システム管理者は、このサービスを手動で開始するか、このプロパティーを選択して、 サーバーを再始動する必要があります。
リカバリー・ログ・ディレクトリー

設定された場合、補正サービスがこのサーバーのリカバリーのためにログ・ファイルを保管しているロケーションをオーバーライドする、ディレクトリー・パスを指定します。

サーバー構成でブランクになっている値は、始動時に補正サービスによって、ディレクトリー profile_root/recoveryLogs/cell_name/node_name/server_name/compensation として展開されます。変数 profile_root は、サーバーで使用される WebSphere Application Server プロファイルのホーム・ディレクトリーです。

補正が使用されると、WebSphere 製品は、物理ストレージ・デバイスでのシステム障害後に 補正を実行するのに必要な情報を保管します。 アプリケーションの負荷が比較的大きい場合、アプリケーション・サーバーがオペレーティング・システムおよび基礎となるストレージ・システムに依存しているため、このパーシスタンスによりアプリケーション・サーバーのパフォーマンスが低下します。

パフォーマンスを向上させるには、補正ログ・ファイル を、より多くの物理ディスク・ドライブまたは Redundant Array of Independent Disks (RAID) ディスク・ドライブ (推奨) を持つストレージ・デバイスに移動します。 ログ・ファイルを RAID ディスク上のファイル・システムに移動すると、 物理メディアへのデータ書き込みタスクは、複数の ディスク・ドライブ間で共用されます。 この共用により、さらに多くの同時アクセスが可能になり、補正情報を永続化でき、ログ・データにさらに迅速にアクセスすることができるようになります。 アプリケーションおよびストレージ・サブシステムの設計に応じて、一般的なパフォーマンスを 10% から 100% 以上まで向上させることができます。

この変更は、アプリケーションに補正が構成されている場合にのみ適用されます。 アプリケーション・サーバーが以下の 1 つ以上の症状を示す場合、このプロパティーを 設定することを検討してください。
  • CPU 使用率は、補正可能な要求の増加に関係なく、低い状態のままである。
  • 数回のタイムアウトによりトランザクションが失敗する。
  • サーバーは停止し、再始動が必要である。
  • サーバーが実行されているディスクが、通常よりも高い使用率を示す。

高可用性 (HA) 環境では、複数のサーバーが同じログ・ファイルにアクセスしないように、クラスター内のサーバーごとに補正ログおよびトランザクション・ログ用の固有ディレクトリーがなければなりません。 また、クラスター内の各サーバーが、そのクラスター内の他のサーバーのトランザクション・ログおよび補正ログ用ディレクトリーにアクセスできる必要があります。

データ型 ストリング
デフォルト profile_root/recoveryLogs/cell_name/node_name/server_name/compensation

ここで、profile_root は、サーバーで使用される WebSphere Application Server プロファイルのホーム・ディレクトリーです。

推奨 RAID-0 構成でグループ化された最低 3 つから 4 つのディスク・ドライブを持つ ファイル・システムを作成します。 このファイル・システム上 で、デフォルトのサイズの補正ログを作成します。 負荷がかかった状態でサーバーが稼働している場合は、ディスクの 入出力をチェックします。 ディスクの入出力時間が 5% を超える場合は、物理ディスクをさらに追加してこの値を抑えることを検討してください。 ディスクの入出力が低いにもかかわらず、サーバーの負荷が高い値を示す場合は、ログ・ファイルのサイズを 大きくすることを検討してください。
リカバリー・ログ・ファイル・サイズ

補正サービスがリカバリー・データに使用するリカバリー・ログ・ファイルの最大サイズを、メガバイト (MB) 単位で指定します。デフォルト値は 5 MB です。

補正サービスによって記録されたデータ量は、補正を使用する、同時にアクティブになっているアプリケーションの数、および補正ロジックへの入力として提供されるアプリケーション・データのサイズに影響されます。

補正サービスは、補正リカバリー・データのためのサーバー始動時に、物理ストレージ・デバイスにスペースを予約します。 このサイズがアクティブな補正データに十分でない場合、この値で指定される最大サイズに達するまで、ログ・ファイルが動的に増加します。

データ型 整数
単位 メガバイト
デフォルト 5
範囲 1 から 2147483647 MB

リカバリー・ログ・ファイル・サイズの許可範囲は 1 から 2147483647 であるが、 実際に可能な最大サイズはマップ・ファイルのオペレーティング・システムが許可する最大サイズに依存します。

補正ハンドラー再試行制限

補正サービスが補正ハンドラーを再試行する最大回数を指定します。

この値は、補正サービスが CompensationHandler メソッドの compensate() および close() を呼び出す回数を指定します。補正ハンドラーが再試行されるたびに、「補正ハンドラー再試行間隔」は倍になります。

この値を -1 に設定すると、compensate() および close() メソッドが無制限に再試行されます。どちらのメソッドも再試行を行わない場合は、値を 0 に設定します。

データ型 整数
デフォルト -1
範囲 -1 以上
補正ハンドラー再試行間隔

補正サービスが補正ハンドラーを再試行するまで待機する時間間隔 (秒) を指定します。 補正ハンドラーが再試行されるたびに、間隔は倍になります。

補正サービスは、CompensationHandler メソッドである compensate() および close() のいずれかが RetryCompensationHanderException をスローした場合に、これらのメソッドを再呼び出しして補正ハンドラーを再試行します。

データ型 整数
単位
デフォルト 30
範囲 0 以上



マーク付きのリンク (オンライン) では、インターネットにアクセスする必要があります。

関連タスク
関連資料
関連情報
トランザクション・サービス設定


ファイル名: ueac_cmpsettings.html