このチュートリアルでは、例えば特定の状況下で不要なタスクをスキップするなど、ビジネス・スペースを使用してワークフローのパスを動的に変更する方法について説明します。
始める前に
このチュートリアルでは、WebSphere Process Server からのコンテンツを含むウィジェットを使用します。チュートリアルを実行するには、WebSphere Process Server がインストールされていなければなりません。
このチュートリアルでは、「タスクおよびワークフローの管理」テンプレートから作成されたスペースのページとウィジェットが使用されます。
手順や情報が一部、実際の状況に合わない場合があります。
必要に合わせて、このチュートリアルを調整してください。
このタスクについて
このチュートリアルは、タスク・リスト、タスク情報、タスク定義リスト、およびヒューマン・ワークフロー・ダイアグラムの各ウィジェットで、ワークフローを動的に変更するためのビジネス・スペースの使用例を示すものです。
このチュートリアルでは、あなたは携帯電話契約に関する問い合わせ処理を担当しています。
携帯電話会社のコール・センターに勤務し、電話契約に関する問い合わせ処理を担当していると想定してください。
いま、現行契約の解除を希望する顧客からの電話を受けたところです。
現行契約を検索して、現時点での解約が可能であるかどうかを確認する必要があります。
このような職責を果たすために、ビジネス・スペースを使用して以下の手順を実行します。
手順
- ビジネス・スペースにログオンし、顧客契約の処理に使用するスペースを開きます。
- 「タスクの作成」ページに切り替え、タスク定義リスト・ウィジェットを
使用して、顧客契約の解除を処理するタスクを作成します。 タスク情報ウィジェットに電話の詳細を入力し、タスクを送信します。
- タスク・リスト・ウィジェットに切り替えて、解約要求の処理を続行できるようにタスクを編集します。
- タスク情報ウィジェットに顧客情報を入力します。
- 通常、解約の際は、当社の最新オファーに関する顧客情報を送ることが必要とされています。
しかし、この顧客は情報の受け取りを希望していないことを伝えていました。このため、ヒューマン・ワークフロー・ダイアグラム・ウィジェットに切り替え、
新しいオファーを用意するためのタスクをスキップして、更新情報を送信します。
- タスク・リスト・ウィジェットを最新表示すると、解約要求の詳細を確認する要求が見つかりました。
- タスクを編集し、タスク情報ウィジェットでフォームに添付された契約書の
PDF を確認します。 この契約は 12 カ月が経過していることが判明します。
ただし、この契約タイプが、少なくとも 24 カ月を経過しないと解約できないものであるかどうか、確信が
ありません。
- そこで、契約条件について、同僚の助けを求めることにします。 この追加情報を、以下の手順で入手します。
- タスク情報ウィジェットで、必要とする情報を入手するための、同僚用の
問い合わせタスクを作成します。
タスク・リスト・ウィジェットが更新され、詳細確認タスクが保留中であることが示されます。ヒューマン・ワークフロー・ダイアグラム・ウィジェットには、詳細確認タスクの
新しい従属タスクが示されます。
- これまでにタスクに対して行った変更を保存し、他のタスクの作業を続けます。同僚から情報が提供されるまで、詳細確認タスクは保留になります。
- 同僚が従属タスクを処理すると、タスク・リスト・ウィジェットが更新され、詳細確認タスクの保留が解除されたことが示されます。
- 詳細確認タスクを編集し、タスク情報ウィジェット内の「関連タスク」を
調べて、同僚からの回答を確認します。
- この回答に基づいて、契約の解除が可能であると判断し、詳細確認タスクを送信します。
- 顧客宛ての確認書面の準備中に、書面と契約の間に矛盾があることが判明します。 そこで、契約の専門家の 1 人に契約内容の再確認を求めたほうが良いと判断しました。
ヒューマン・ワークフロー・ダイアグラム・ウィジェットを開き、詳細確認タスクを
再実行します。
タスク情報ウィジェットに問題に関する情報を追加し、同僚にタスクを転送します。
- 同僚は、契約詳細確認タスクを開き、タスク情報ウィジェットで、添付文書を含め、
契約に関する情報を確認します。 同僚は矛盾を発見し、必要な修正を行って、タスクを送信します。
タスクの結果
契約の終了に関する確認書面が顧客に送信されます。