多文化サイトで静的ページおよび動的テンプレートを管理するには、ファイルとそれらのファイルが属するロケールをす早く容易に識別できるディレクトリー構造で、ファイルを保管する必要があります。 ファイル・ディレクトリー・パスは WebSphere Commerce インスタンス、 ストア・プロファイル内に含まれるストア・パス、さらに登録済みファイル・パスに基づいて構成されます。
多文化サイトを作成する場合は、各ストアがそのサイトでサポートされた配送取扱範囲を表し、サポートされた言語のリストを持つような、複数のストアを作成します。 テンプレート・ファイルはサイトのルック・アンド・フィールに影響を与えるため、ロケール固有のディレクトリーに保管されます。 そうすることで、ロケール値を使用してリソース・バンドルが選択される方法と同じように、テンプレート・ファイルを選択できます。 システムが特定の言語形式に使用するテンプレートを選択する際には、ロケールがこの言語形式の判別に使用され、どのディレクトリーからファイルを検索するかが決まります。
マルチカルチャーの環境では、テンプレート保管についてのモデルが 3 つあります。
すべてのストアと言語に 1 つのテンプレート | 言語あたり 1 つのテンプレート | ストアあたり 1 つのテンプレート | |
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カスタマイズ | 多くのストアに対して、各ストアと各ストア言語形式との間で、十分なカスタマイズ・レベルを提供します。 | 各ストアと各言語形式との間で最大レベルのカスタマイズが可能です。 | 各ストア間でいくらかのレベルのカスタマイズが可能です。 |
ページのルック・アンド・フィール | ページは同じように表示されます。 | ページは非常に異なる場合があります。 | ページの全般的なレイアウトは同じです。 |
保守 | 変更の必要があるのは 1 つのテンプレートだけであるため、サイト規模で簡単にページ設計の変更ができます。 大部分の多文化サイトで、このモデルは保守容易性と拡張容易性において最適なレベルを提供します。 |
各テンプレートの複数コピーを管理する必要があります。 すべてのストア、またはすべての言語形式に影響するような変更は、テンプレートごとに行う必要があります。 |
JSP ページの外観に対するサイト全体の変更は、複数のテンプレートにわたって行う必要があります。 |
使用が適する状況 | 各ストアおよび各言語ごとのルック・アンド・フィールが非常に似ている場合。 | 言語によって、ページのルック・アンド・フィールおよびコンテンツが非常に異なる場合。 この場合、言語間で共用できるものがあまりないため、各言語に別々のページを作成する方が容易となります。 | ルック・アンド・フィールではストア間で明確な違いがあっても、各ストアの中では言語に関係なく比較的同じである場合。 |
使用が適さない状況 | サイトで、ストアおよび言語によって非常に異ならせることを意図している場合。 | ストア間および言語形式間でページがよく似ている場合。 | ストア間のルック・アンド・フィールがよく似ている場合。 |
プロパティー・ファイル | 必要。 サポートされる各言語には、ページの生成時に組み込まれる独自のプロパティー・ファイルもあります。 |
不要。 それぞれのストアとロケールの組み合わせには、固有の JavaServer Page テンプレートがあります。 |
必要。 各言語形式間でテンプレートを共用できるようにするために必要です。 |
ショッピング・フロー | 言語間およびストア間で、ショッピング・フローは同じです。 | 言語間でショッピング・フローが大きく変わることが可能です。 | 言語間およびストア間で、ショッピング・フローは同じです。 |
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